東京での友達作りとプリン
前回2年ぶりにブログを書いて、皆様からの温かいお言葉、励ましのお言葉ありがとうございました。
私の存在なんて忘れられていると思っていたのに、こんなにコメントをいただけるなんて、と。感謝の気持ちでいっぱいになりました。
「うつ」で、沈んでいた心にもやる気が少し戻ってきました。
まだブログにアップするようなお料理、お菓子は作れないものの、少し身の回りのことを書いてみようかと思うようになりました。雑記です。
お菓子作りをしながら、ブログを始めたのがちょうど10年前。
名古屋の一人暮らしのキッチンでした。
当時社会人入学で家政科系の短大に通いながらブログを書き、卒業後ふとしたきっかけで「デコ★ロール作っちゃお!」KADOKAWA/メディアファクトリー 2010年刊 を発売し、念願のお菓子研究家になることができました。
次第に東京での仕事が増え、80%を越す頃になった時、東京に近い埼玉に引っ越すことを考えました。
仕事はとても順調だった暮らしに足りないものがありました。
「友達」です。
岐阜県出身、名古屋住まいが長かった私には東京に顔見知りなんてほとんどいません。
上京してから数年、友達作りが難しいなと思っていました。
でも元々人見知りの私。なかなか初対面の方に心を開けませんし、友達になるきっかけもありません。
そんな生活でありがたかったのがアシスタントの皆様です。
本当に素敵な方たちばかりで、今はみなさんそれぞれにすごく活躍されています。
仲良くしてくださって、ガールズトークがはずんだり、とても楽しいおつきあいをしてくださいました。
仕事を離れて飲みに行ったり、遊びに来てもらったりも。
でも、これは本当に贅沢な悩みで、やはり仕事がからむ関係は友達なのか微妙だと思っていました。
話題もやはりお料理になりがちです。仕事から離れたいプライベートもお料理の友達。
仕事と全く関係のない友達が欲しいなあと思いました。
知人から、知り合いのとてもきれいな元CAの方がマナー教室や恋愛アカデミーみたいなものを開いていて人気らしいよ、と聞きました。
なるほど。行ったら、素敵な友達ができるかも?と彼女の公式ブログを見てみました。
するとサイトの自己紹介の所に
「元美人CA。某日本の航空会社のファーストクラスを主に担当し~」
と長々と書いてありました。びっくり。
自分のことを自ら「美人」と名乗る人に教わるマナーとは。
東京は禅問答みたいな場所だなと思ったものです。
さらに異業種交流会なるものにも一度行ってみました。
東京駅近くの貸会議室です。入ってみたら、普段着のワンピースなんて私だけで、男女皆スーツ!!
なんと全て営業目的、そして50%が保険屋さんでした。
あとはマンションを売りたい人、自己啓発セミナーを受けさせたい人、起業して間もない人など。
私は早々にしっぽを巻いて逃げ出しました。
そうこうしているうちに私は、一生縁がないと思っていた病気(うつ病)になってしまいました。
入院生活、専門病院のストレスケア病棟ですごく若い友達ができました
Kちゃん当時21歳、今24歳です。
妙に気が合って、退院してから二人でよく遊びに行く仲です。
いつだったか、私が胃腸風邪と、これも書くのははじめてですが、私はうつに伴う摂食障害でその時は拒食でした。
なにしろうつを本格的に発症して、過食になり3ヶ月で30キロ太った私です。
胃腸風邪&拒食の私に、Kちゃんが食べられそうなものを提案してくれます。
「そうだ!純子ちゃん、プリンはどう?
私、風邪の時でもプリンは食べられるよ。あ、上にクリームが乗ったのだと気持ち悪くなるかも。
うーんとね、柔らかめでなめらかプリンみたいな、コンビニだとどれかなあ・・・」
真剣に悩んでいるKちゃんとの電話に、何年かぶりに、ピカーンと、一筋の光が差しました。(←大げさ)
興奮気味に言いました。
「Kちゃん、そうだった。私、プリン作れる!。今の私の体調に好みの配合作れるよ!
なめらかでも固めでも。今うちの冷蔵庫に卵と牛乳あるし砂糖もあるよ! 私、好みのプリン作れるんだったよ。」
「マジで???・・・ああ、そうか」とKちゃん。
そうだった、私はお菓子が作れるんだった。
電話を切って思いました。
「あ、私、東京に友達できた。」
Kちゃんとは今も大の仲良しです。
トップ画像は、昔ブログに載せた「教科書のプリン」です。今の柔らかプリンとは違ってしっかり固めの昔ながらのプリンでした。
プリンを焼くカップの体積に対して分量を算出する、教科書ならではの配合の出し方、面白いですよ(^^)