G新聞購読者限定のプレゼント企画があるとのメールを受け取った。

賞品は、飛騨牛とかテレビとか。そういえば、クオカードもあった。

 

私は、テレビがほしい。

今、家にあるのはコロナ禍まっだだ中に買ったもの。

ちゃんと見えるのだが、収まる幅に合わせて小さい画面のものを買ったことをとても後悔しているのだ。

楽譜棚とピアノに挟まれたスペースだから限りがある。

だが、よく考えれば、楽譜棚を移動させればよかったのだ。そうすれば、大画面のテレビも入ったのに。

 

この企画でテレビが当たらないかなあ。

 

いや、ちょっと待て。

私は今、G新聞の読者じゃない。

数カ月前、G新聞から全国紙に変えたではないか。

つまり、応募資格がないではないか。

なのになぜ、私にプレゼント企画のメールが届いたのか。

 

不審に思って、私は販売店に行ってみた。

中に入ると、そこは総ガラス張りになっており、厚いガラスの向こうで女性が何人か機械を動かしていた。

誰も私に気づいてくれないので、思い切ってガラスをたたいてみた。

一人の女性が気づいて、ガラスの向こう側、私の前に立った。そして「何か御用ですか」と聞いてきた。

 

え、なに、このガラス。

こんな厚いのに、声は普通に聞こえるではないか。

 

私は「こんなメールが来たんですけど」と、ガラス越しにスマホ画面を見せた。

彼女はニコニコしながら「そうですか」と言う。

 

「私、今、G新聞を購読していないんですけど、応募してもいいんですか」

「そうですね。それで」

「購読していないのにこんなメールが来るなんて、おかしいと思うんですけど」

「そうですね。それで」

「まだ購読していることになってたりしてませんか」

「そうですね。それで」

「もしかして、私の銀行口座から購読料が落ち続けているとか」

「そうですね。それで」

 

etc.etc・・・・・・

とにかく相手は「そうですね。それで」としか言わないのである。

それもニコニコしながら。

 

そうしてかみ合わない会話が延々続いた。

結局、プレゼント企画に応募したのかしないのか、判然としないまま目が覚めた。

 

2日続いて風変わりな夢を見た。

 

 

 

 

 

 

大画面 眼鏡をかけずに 見たい人

鞠子

 

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