昨日、王貞治さんの「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない」に「ハッとした」ばかりなのだが、今朝、それがまた覆った。
NHKの朝ドラ『舞いあがれ!』で、航空大学校の教官が言ったのは、要旨「努力してもダメな者はいて、そういう者を落とすのが私の役目だ」。
まいったなぁ。王さんの言葉の真逆ではないか。
これを聞いたときも、ハッとしてしまった。
努力してもダメな者はいる ―― これも真理だ、と思う。
朝ドラの場合、目指すのはパイロットであり、大勢の命を預かるという非常にキツい仕事なわけで、どう努力しても「向き・不向き」はいかんともしがたい、と思う。
努力で変えられない「向き・不向き」はある。
パイロットほど直接的に他人の生殺与奪に関わらない仕事だとしても、例えば一日中米粒ほどの部品に細工する仕事とか、他人にしゃべり続ける仕事とか、高所で自分の命をかけなければならない仕事とか、どんな仕事をもってしても「向き・不向き」はある。
だったら、不向きな場所に置かれた場合、王さんの言うように「報われない努力があるなら、それはまだ努力と呼べない」はあまりにも酷だ。
ハッとしたくせに、一日で迷いだした。
すぐ人に左右される軟弱な思考。
ふだん、いろいろえらそうに言っているわりに、私も相当いい加減。
「報われる」 今度はこの語が 気にかかる
鞠子