姉と電話で話しているとき、「グレイヘア進行中」の話をしたら、「それはいかん」と即バッサリ斬られた。
自分でも、決意はしたものの、ふと窓ガラスなんかに姿が映ると、中途半端なグレイヘアが気になって仕方がない。「老けてみえる」ことより「病人みたいにみえる」ことがたまらない。
姉の即バッサリに、気が変った。
そもそもカラーリングはしたことがなく、美容院ではヘアマニキュア一辺倒。ただでさえ細くて少なくて弱々しい猫毛なので、髪に負担のかかることはできる限り避けたい。
そこで、「カラートリートメント」なるものを試してみることにした。
店頭で見、ネットで見、これまでの化粧品の使用履歴も加味し、思い切って購入。念のため、腕の内側で48時間パッチテストも実施し、昨夜、初めて試してみた。
説明書には「コームで髪を分けながら塗布しろ」とあるが、これはなかなか技術がいる。うまくできない。表面からなでつけ、コームですく程度の施術しかできなかった。途中、毛先がピッとこめかみについたりすると、茶色の細い筋が顔についてしまう……が、想像していたほど難しくはなかった。
「待ち時間20分」も、お風呂の中で読書する私にとっては、痛くもかゆくもない時間だった。
で、結果は………
うそやろ――!――!――![]()
と思うくらい、1回で、見事な栗色になった。それに、手触りも悪くない。
うそやろ…… 鏡を見ても、まだ信じられない。
説明書にも「思ったほど染まらないのですが」という質問に対して、「初めは3回連続でお使いください。そのあとは、1週間に1回ぐらいのペースで」とあったし、しょせん「トリートメント」なので、マニュキアほども染まるはずないと思っていたのだが、全然、期待以上。本当にうそみたい。むしろ、美容院でやってもらったときより、気になっていた部分(額の右側の生え際やこめかみ)を心ゆくまでコームですいたせいか、根元からきれいな栗色になった。
ま、髪質や髪の太さ、量、それからパーマやカラーをしてないこと、マニュキアしてから半年以上経った「素の髪」になっていたこと、白髪の入り方など、1回で充分染まる条件がそろっていたのだとは思うけど。
恐るべし、カラートリートメント。
いやあ、ほんとうに信じられない。
いちお、説明書通り、3日間連続で使用してみるので、そのあともめちゃ楽しみ。
ちなみに2回目からは、塗布して5分だけ待てばよい、とのこと。
気持ち、上がった。
迷いに迷い、選びに選んで買ったカラートリートメントは山田養蜂場の『ヘアカラートリートメント(ダークブラウン)』3300円。
美容院に行ってたときは、諭吉さん1枚、必要だったので、コスパもよろし。
いい感じなら、次はライトブラウンも試してみようかな。
あ、山田養蜂場からは1円ももらっていませんから。念のため。
一筋の髪色透かして夢を見る
鞠子