またまた妙ちきりんな夢を見た。
母と二人、我が家の近くのバス停からバスに乗って銀座に行ったのである(注:このバス停からバスに乗っても、絶対銀座には行けない)。
途中経過一切ナシで、銀座に着いた。
三越も松屋も見えるが、そこまで結構距離がある。にもかかわらず、私はお手洗いに行きたくてたまらない。母は歩くのが遅いので、三越or松屋に着くまで時間がかかる。
と、そこにおあつらえ向きベンチがあるではないか。
私は母を座らせ、「戻ってくるまで絶対動いちゃだめ。ここではぐれたら、とんでもないことになる。永遠に見つからない。だからここに座って待ってて」と、エンエン言い含めた。
それで私は単身、三越or松屋へ。
ところが、行けども行けども目的地にたどり着かない。そのうち、四方八方砂利ばかりになってきた。蟻地獄ならぬ砂利地獄。登っては崩れ、登っては崩れを繰り返すうち、今度はまわりの景色が住宅街に変わってきた。その一角に、一列に並んでいる人々を発見。最後尾の人に、並んでいる理由を聞いたら「トイレだ」とお言いになるではないか。
よしっ\(^-^)/
ようやくたどり着いた。
それからさんざん待ち、やっと私に番が回ってきたと思ったのに、そのトイレ、どう考えても使えないのである。天井が異様に低い。足を投げ出して前屈した状態ですら入れないのである。
都会のトイレは一体どういう仕組みになっているのか。
イナカモノだとバレたくない私は平然を装って、後ろに並んでいた人に「お急ぎでしょうから先にどうぞ」とトイレを譲った。
そして、彼女がトイレをどう使うか見た。
なんのことはない。彼女は軽々とドアと天井を壊し、丸見え状態で用を足し始めた。
ひゃあ、イナカモノにはこれはできない。
私にはムリ。
それでまた、トイレ探しの旅に。もはや三越も松屋も眼中になくなってしまった。
探しに探した。
地下街みたいなところに入り込んだ。
場末の雑貨屋みたいな汚い店があり、大量の古くさいシュシュがぶら下がっている。そのシュシュの向こうで、北野武が店番をしていた。
トイレは見つからない。置いてきた母も気になる。もし、今、トイレが見つかって目的を達しても、その後、母を座らせたあのベンチに戻れそうにない。
あれだけ母に説教したくせに、自分の方が迷子になってしまった。
それより、こんなに長い時間待たせて、母がじっとしているわけがない。私を心配して歩き回っているに違いない。
トイレは見つからない。
母との再会は絶望的。
···で、その後どうなったかは不明。
あ、念のため言っておきますが、オネショはしてませんから。