コロナ禍の最中、ずっと・でもなんとなく安部公房ばかり読んでいた。
妙に現状に合ってる。
だからこそ、重くて疲れる。そのくせ、1冊終わると次も安部公房、となってしまうマゾ的読書。
ちょっと気持ちを変えよう。
アマゾンのレビューでも評価が高かったし、前からちょっぴり気になっていたので、ぜひ、これを!
橋本治『桃尻娘』
題だけ見ると、日活ロマンポルノかライトノベルかみたいだが、昨年お亡くなりになったという記事も見たし、小説現代新人賞も受賞しているし、それでも安部作品ほど重くはないだろう、ということで、さっそくゲットした。
…で、今、読んでいるのだが。
正直、めっちゃ、苦痛。もっと言ったら、1ページ目から「あ、これ、だめ」だった。
文体が、もう、生理的にダメ。
これまでいろんな本を読んできたが、「しまった!本代返せ!」と思った記憶のあるのは3冊。
大人気作家、東野圭吾・百田尚樹・辻仁成の作品。
ついに1冊加わり、これで4冊になった。
もちろんこんなこと、完全なる好き嫌いの話。
真逆の人も、当然いる。
本はこうして勝手に好き嫌いが言えて、それが許されるから、いいんだよね。
調べたら、『桃尻娘』って、本当に日活ロマンポルノとして映画化されていた…
今から思えば、『桃尻娘』を読む苦痛より、安部公房を読む疲労の方が絶対的にマシ。
ただ、文庫本の割にそこそこお高かった。だから元を取る欲だけで、読んでいる。
これって、限られた人生、ムダにしているかしらん。