出勤途上のうどんチェーン店・M製麺に、新しいのぼり旗が立っているのを見つけた。

『当店も、店内で麺を打っています』

とある。この「も」が気になって仕方がない。
「当店も」ということは、「他店も」ということだ。
この「他店」とは、具体的にどの店をさすのだろう。

まず考えられるのは。「M製麺以外の店」。
特に、個人営業のうどん店や老舗のうどん店など、「店主が当たり前に麺を打っている」店だ。
しかし、こういう店とは、狙う客層が違う。だから比較するようなコピーは的外れなのではないか。

ならば、ということで、次に考えられるのは、「M製麺ではないが、チェーン展開しているうどん店」。
しかし、だとすると、「当店も」としたら、「ライバルも店内で打ってマス!」とわざわざお伝えするようなものだ。

あと、考えられるのは、「M製麺の他店」。他の店は店内で麺を打っている。ご存じないかもしれないが、うちの店だって店内で打っている。だから、数ある同チェーン店の中でも決して引けはとってない!というアピール。つまり、同じチェーン店同士の客の取り合い。

このうちのどのパターンかわからないが、私の感覚だとどれも変。
だから、
『当店は、店内で麺を打っています』
と、ストレートに掲げればよいのに…と思ってしまった。

たかが「も」、されど「も」。
職場でオトコ後輩Tにこの話をしたら、全くうんざりしたあきれ顔をされた。
このあきれ顔に報復したい!
深い意味などなく「当店も」としたのかもしれないが、「?」と思う人、他にもきっといる。(きっと、いて!)

(続く)