新春初BACHは、『無伴奏チェロ組曲全曲演奏会Ⅰ』。
鈴木秀美さんのチェロで、今日は第1番と第3番を聴いた。
1台の楽器が単旋律を奏でる。
BACHそのものがあらわになる。
心の奥底が、ゆっくりと揺さぶられるみたい。
BACHに惹かれ、とらわれるのはなぜか…私のなかには、この問いがずっとあるのだが、今日聴きながらひとつ、答えに気づいた。
BACHの音楽は、複雑で・たえず揺れ動き・その時々で変化する心のありようを音で表現しているから。
自分でも意識していない心の深層を、あらゆる方向から描き出しているから。
共に苦しみ、共に喜び、語りかけ、赦してくれるから。
答えはまだ、いくつもあるに違いない。