沖縄県ではしかが流行している、というニュースを聞いてまもなく、愛知県でも患者が見つかったというニュースが放映された。
愛知県の男性は、沖縄旅行後、体調が悪くなったとのことだし、他の人も、この男性が診察を受けた病院関係者だったり、その病院に診察を受けに来ていた人だったりと、どうやら1人から次々感染が広まったらしい。
 
この一連のニュースを知ったとき、「なんで数人がはしかにかかったごときでこんなに大騒ぎしているのかしらん」と思った。
はしかとか水ぼうそうとかおたふくかぜとか、「幼いうちに絶対かかる病気」であり、「いったんかかればもうかからない」と思っていたからだ。
だが、このはしか、今から3年前に「日本国内には土着の麻しんウィルスは存在しない」とWHOに認定されていた。知らなかった。そのことの方が、大きな驚きだった。
 
日本国内で、はしかは根絶されていた…
だからおおごとになってんだ。
そういえば、「うつる」といえば「インフルエンザ」しか聞かない。身近に水ぼうそうやはしかにかかって療養中という子どもの話を聞いたことがない。

はしかは強烈な感染力らしい。
それが根絶されたのは喜ばしいこと、と思う一方で、ちらりと不安もよぎる。
いろんなウィルスを排除することが、結果、ヒトのからだそのものを弱くしてしまうのではないだろうか、と。
あるいは、たたかれてもたたかれてもそれに打ち勝つ強力なウィルスが出現し、その根絶にまた強い薬を使う…の繰り返しで、いたちごっこをしているうちに、どうにもならない事態に陥るのではないだろうか、と。
 
 
 
 
 
健康に執着しすぎたその挙句
鞠子