本日予定があって、早朝5時起床。
真っ暗だったので、手探りでテレビをつけたら、なにやら原爆のドキュメンタリーみたいな番組を放映していた。

被爆した少年。
背中全面、焼けただれてしまっている。

番組は、この少年が過酷な治療の末、九死に一生を得たものの、老いて亡くなるまで痛みに耐えながらあちこちで核廃絶を訴える講演をしたことを追っていた。

傷痕がむごたらしい。
「死んだ方がよかったと思った」と本人も語っていた。

どれほどの痛みだっただろう。
この苦しみ、怒りをいったい、誰にぶつけたらいいのだろうか。
この人には、何ら落ち度はない。
国が悪い、原爆を作った人間が悪い、落とした人間が悪い…思いつくまま犯人を並べても、誰一人として怒りを全面的に受け入れる人はいない。

この怒り、どうすればいいのか。

数日前、見ず知らずの男にスプレーをかけられ、顔に大ケガをした小学生の女の子がいた。

彼女もそう。
何ら落ち度はない。
元通りになるのか。
なるとしても、心身に耐え難い苦痛を負った。

この怒り、どうするのか。

…どうしようもない。
あまりにも理不尽ではないか。





耐えられる人を選ぶと言うけれど
鞠子