私はときどき、奇想天外な夢を見て、それを覚醒後、物語が書けるほどはっきり思い出せることがある。
夢の中に出てきて思い出した幼いころの友だちもいる。

そんな「番外編の夢」は笑ってすませるのだが、「日常的に同種の夢を見る」というのは、やはり私の中に、何かあるのだろうか。
 
私がしょっちゅう見る夢、というのは、「飲みこんではいけないものを飲みこんでしまう」という夢。
 
たとえば大きな飴。
なめていて、「こんなの、飲みこんだらえらいことになるから気をつけよう」と言い聞かせているうちに、ごっくんと飲んでしまうのである。
あるいは、「飲みこむ寸前で吐き出そう」と必死に試みるのだが、あえなくごっくんとしてしまうか。
 
飴ならまだしも、スイカの種、梅干しの種、プルーンの種、さらにはビー玉、ピンポン玉…
なぜかこれらのものを、なめている。
「決して飲みこんじゃだめ」と言い聞かせている。
だが、あ、いけない!と思った瞬間、飲みこんでしまっている。
 
この類の夢を見た朝は、「ああ、夢だった」とほっとすると同時に、なんとも嫌な気分になる。

もともとのどが弱い。それがこういう形で夢に登場するのだろうか。
一度、フロイト先生に判断していただきたい
 
今朝など、悲惨だった。
「ホチキスの針」を飲みこんだ。
どれだけ気分が悪かったことか。
 
 
 
 
 
そのむかし毒をもられた末裔か
鞠子