かかりつけ・A眼科の待合室。
カウンターに、でかでかとこう記されている。

「院内での携帯電話の使用はご遠慮願います」

診察室から、おばあさんが出てきた。
杖をついて、歩行がかなり困難そうだ。
ぼつぼつ歩いてきてようよう腰かけたのが、運悪く「携帯電話NO」の表示前。

…と同時に、耳をつんざくような着信音が(@ ̄□ ̄@;)!!

ひぇぇぇ、音、大きすぎ(@ ̄□ ̄@;)!!

おばあさんのガラケー。
取りだし、これまた大きな声で、
「Aさんにいる。迎えに来て」。

…嫌な予感がした。
電話の相手は「Aさん」がどこか、わかるのか?

…やっぱし…
ふたたび、耳をつんざくような着信音が(@ ̄□ ̄@;)!!

「は?Aだよ。A、A。は?だからA眼科」
と、延々会話(--;)

お年寄りには手をさしのべよう。
いたわろう。
その通りだ。
だがしかし、だからといって「携帯電話NO」の前で、この言動はどうなのか。

かと言って、着信音を聞き、即座に外へ移動するなどできないこともよくわかる。

いったいどうすればいいのか。

ただ、「このような難題は発生しようがなかった」時代も間違いなくあったのであり、それでも「老若男女、暮らしていた」ことも間違いないのである。

…この事態に遭遇して、結構、悩んだ。





ハンディを考慮したなら法曲がる
鞠子