正直、内容はあんまり期待してなかったんだね。
主役じゃないし。
だから珍しく、パンフも買わなかったんだf^_^;

ところが…

よかった、すごく。
すごくよかった。

映画『ポテチ』。

主人公・今村は、「ちょっと足らない」感じの男の子。
おまけに職業「空き巣」。

決して許される仕事ではないんだけど、その心根があり得ないほどピュアなの。

生まれた時、産院で取り違えられてしまった。
本来「今村」になるはずだった「尾崎」は、プロ野球の選手になっている。
取り違えられたことを知った今村は、尾崎の活躍を心から願い、尾崎にふりかかりそうな災難を必死で防ぐ。一方で、本当ならプロ野球選手の息子を持っているのに、こんな不出来な息子を持っててしまった母に対し、申し訳ない気持ちでいっぱいなのだ。

殺伐としたことばっかり起こる今日この頃、なんかすごく大事なことを思い出させてくれた気がする。

今村を演じたのは、濱田岳。
彼、すごかった。
『ゴールデンスランバー』でもすごいいい味、出してたんだけど、今回は 「余人を以て代え難い」ほどのハマリ役だった。

それから、今村の母を演じた石田えり。
スクリーンで見たのは久しぶりだったけど、存在感大アリ。「いい年の取り方をしている」って、なんかうらやましかった。

…で、南朋さまは…
鞠子のブログ-120520_222256.jpg
…これだよ。黒沢。今村が尊敬する兄貴分で、空き巣のプロ。
今村のために、こっそり一肌脱いでます。

…とこんなわけですから、
私、途中からただ号泣。
ひたすら号泣。

順序が逆になっちゃったけど、映画を観た後、パンフレットを買わずにいられませんでした。