読書トモBFが貸してくれた中山義秀『土佐兵の勇敢な話』。初めて聞く作家名。推薦理由がふるってた。

奥が深いから…

明治33年生まれの作家。でも表現は違和感ない。たまに知らない熟語が出てくるけど、そんなに苦にならない。

…たださぁ、いかにも考え方が古い。男尊女卑思想が見え隠れする。

例えば…
「魔谷」より

…独立心の強い女性は、男性がそうであるように、彼女の個性に適応できる柔軟な男を伴侶にえらぶほかはない。ただ女としてさような男性に満足できないのが、彼女の不幸である。ひいてはまた彼女から選ばれた男を不幸にする所以でもある。

主人公:山崎が、2回目の離婚に際して妻に言った言葉がコレ。
読書トモBFが読ませたかったのは、もしかしてこの部分?
ちなみに私、独立心、強くないし。

それだけでなく…

女性の賢さは女性としての限度がある。男性も同じことだ。人間が神を信じ真理をもとめ道に仕えようとするのも、おのずからその限度を知るからであろう。

この意見はどうなの?男女問わず、人の賢さって限界ないと思うけどなあ。
そもそも賢さっていろんな要素があるじゃない?簡単に限界、決めれるか?

乱読・積読タイプの私は、常時複数本を平行読みする。現在、この『土佐兵…』と平行で稲垣足穂(←この作家も初チャレンジ・中島らも様ご推薦)の『一千一秒物語』を読んでいる。ただしこちらは何を書こうとしているのか意味がわからん。もしかしてかなり精神的にヤバいところにいた人?

いずれにしても、途中で投げ出さないのが私のいいところ。
…と、得意気に別の読書トモBFに言ったら、チクリと言われた。

あのね、一生のうちに読める本ってたかがしれてるんだよ。少し読んで、こりゃ合わないと思ったら、諦めないと時間のムダだよ。