ナミダのクッキングNo.143 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

今日は前期エクステンションカレッジ最終日。授業後、先生を囲んで打ち上げ昼食会がありました。

今期取り上げられた村上春樹と三島由紀夫。たまたま「三島由紀夫をモデルにした映画が南朋さん主役でつくられる」という情報があって(←実際は違う俳優さんになっちゃったみたいだけど)、課題本に取り上げられるとは知らず『仮面の告白』『音楽』を読んだ。

小説では「自分のこと」とは言ってないけど、同性しか愛せない「性的志向」を三島の時代にカミングアウトするのはどんなにつらかっただろう…と、とても痛い思いで読みました。

…でも先生は、講義の中で「三島は同性しか愛せないことに、ある意味優越感を持っていた」と言われた。全く驚きの視点でした。

俺は、そこいらの凡人とは違う…という思い。確かにそういう視点で三島の作品を読むと、平凡な普通の人を「薯」(←イモ)なんて表現したりしてる。

昼食会の時、「三島の作品に、私は痛みを感じた。優越感なんて驚きの視点だった」と先生に話した。…ら、先生の返答。

三島の根底には絶望感があったと思います。彼の作品のベースには、すべて絶望感がある。だから、すばらしい作品が書けたのだと思います。ちなみに三島は、本当は女性を愛することもできたんですよ。両方だった、んです。

絶望からすばらしい作品が生まれる…か…

過去や現在や未来について、いろんな思いが去来し交錯し、また胸が詰まりそうになりました。ワインを飲んでたことも一因でしょうが…。

今、飲み直しながら、アナタのことを考えています。