私の受け持っていたおばあさんの体験だ。
彼女と、ご主人は大変、仲が悪く、いつも、揉めていた。
ご主人が生まれたときに学会に入会していて、奥さんの彼女も入会したのであるが、彼女が学会の会合に出ることを反対していた。
家を訪ねることも嫌がられていたので、手紙で連絡をしていた。
10年入れ続けた。その手紙も入れないでくれとご主人から言われた。
先日のことだ。
おばあさんから、電話があり、今、ご主人がいないから、来てくれと言うので、行った。たくさんの野菜と、今まで出した手紙の封筒を取っていてくれて、「もう、使わないかもしれないけど、返しておく」と言う。
そして、話を聞くと、先日、ご主人が車で旅行に連れて行ってくれたと。
そして、おばあさんが、「今まで、主人のことを怒鳴ってばかりいた」と気が付いたようだ。
私は深く安堵した。
そして、私の行動もまったく、無駄ではなかったことに感謝した。
人の先のことはわからない。
徒労と思えることも実を結ぶことがあると学んだ秋になった。
