2005年のシングルCDチャートでは、11月の時点で年間第1位のケツメイシ『さくら』のセールスも100万枚に届かず、ついに今年はミリオンヒットは生まれずじまいかと思われた年末のここにきて滑り込みでセールスが100万枚を突破し、今年唯一のミリオンヒットとなったのが“修二と彰”なる男2人ユニットが歌う『青春アミーゴ』。 今さら敢えて解説するまでもなく、NEWSの山下智久とKAT-TUNの亀梨和也のコンビで、2人の共演した日テレ系ドラマ『野ブタ。をプロデュース』のED曲、ユニット名の修二と彰はドラマでの2人の役名である。言うまでもなく企画モノソングなわけだが、しかしこの歌、どこか懐かしい旋律に歌詞世界がスコーンとはいってきてなかなか聴かせてくれるんだ、これが…。現役ジャニーズファンの若い女の子たちは言うに及ばずだが、中年のオジさん世代の鑑賞にも十分堪えうる曲ではなかろうか。実際、忘年会の2次会のカラオケなどでこの曲を歌う課長さんが結構多いらしい。部下の女の子ウケを狙う気持ちもいくらかはあるのだろうけど、それよりもやはり、課長さんクラスの中年世代の感性にもこの曲に描かれた世界は大いにフィットするものがあるのだろう── こちらにも、ジャニーズ系のアーティストに企画モノソングが意外に多いことを書いたが、そこで取り上げた『浪花いろは節』や『慎吾ママのおはロック』みたいなコミカルなノリの曲だけでは決してなく、ジャニーズ系の企画モノソングの中には結構聴かせてくれる曲もある。今年初め頃くらいにトラジ・ハイジ(Kinkiの堂本剛とTOKIOの国分太一の2人ユニット)の『ファンタスティポ』(この曲も映画だったかビデオだったかと連動してたんだっけ?)を聴いた時も僕はこの曲に結構魅かれたのだが、こちらも旋律にどこか今風とは違う懐かしさを感じるものであった。古くは田原俊彦が研ナオコと組んだユニット“TOSHI&NAOKO”の『夏ざかり ほの字組』なんかも、これに類するだろう。つまりは本来のTOKIOだったりNEWSだったりKAT-TUNだったりのキャラに当てはまらない世界をこれらのユニットで表現しようってことだろうか。 ジャニーズ事務所やハロー・プロジェクトなどのように多数のユニットを同時進行でプロデュースしていると、こうした遊び感覚の企画モノも多種多様なパターンが可能だから、そんな企画モノソングにも、遊びであって遊びでない、結構聴かせてくれる正統派な楽曲も決して少なくはない。それを「企画モノだから」というだけで聴かず嫌いして避けるか、驚きとともに意外な発見をするか、すべては聴き手次第なのではないかと思う──何をかくそう、僕の携帯の現在の着メロは『青春アミーゴ』ですから…。 |