こんにちは
私の周りのイタリア人は医者が多いです。
内科医、歯科医、整形外科医などなど。
病院に雇われている人は、1日中休憩も少なく、ハードな毎日を過ごしている感じですが、開業医の場合、(私の周りにいる人たちに限った話ですが)ほとんど働いていない印象です。
彼らは、一応診療所は持っているのですが、予約があった時だけ行きます。日本だと、診療所に1日中いて、患者さんが来るのを待っていますよね。イタリアでは、予約がない日はまったりくつろいでいたり、あえて予約を入れずに、2週間くらいバカンスに行っていたりします。
ただ、それでは収入が安定しないからでしょうか。チェコやハンガリーのような東欧に出稼ぎに行き、1週間で4000ユーロみたいな仕事をしています。
イタリア国内だけだと、40代で1月2000ユーロ(30万円ちょっと)くらいしか稼げない、という医者も結構いるような感じです。もちろん、人気の医者は予約がいっぱいでもっと稼いでいますが。
さらに、医学部に入るのも日本ほどは難しくなく、学校の成績がそこそこであれば、国立大学の医学部には希望すれば入れます。(イタリアは大学が少なく、私立大学はほとんどありません)
日本みたいに偏差値で選ぶことはないので、地元に近い大学に出願する子が多いです。しかも日本の国公立大学より学費が安いです。
最近、医者をしているイタリア人の友達と、高校数学で習う指数対数の話をしていました。その人、
「あー、これこれ!高校の時、理解できないまま終わったやつ!なんだっけこれ?」
みたいな反応だったので、教科書レベルのことを教えてあげたら、
「わー!すごいね何でそんなに詳しく知ってるの?大学は数学科だったの?」
なんて言われました。私が、
「外国語学部だよ。日本だとこれくらい、文系の子でも高校でやるよ」
と言ったら、結構びっくりされました。
日本だったら、医学部に入るのに、これくらいの知識は当然ないといけないし、さらにこの知識を使った難しい問題が入試に出る、という話をすると、
「え?でも、医学部数学関係ないでしょ?大学でもほとんどいらなかったけどなぁ」
と言われました。
...確かに
こんな、大学受験数学なんて絶対できなそうな人が、イタリアでは立派に医者をやっています。
日本の常識はイタリアの非常識
日本って、医学とか生物学とか、数学がそこまで関係なさそうな学部でも、入試で数学を課しますよね。
でも、数学って、苦手な子にとってはなかなか大変な科目で、時間を取られます。数学が克服できないために、理系学部でやりたいことがあるのに、それを諦めないといけないのって、何だか理不尽な気がします。
正直、生物や化学ができれば良いんじゃないかと。
イタリアは、医学部は出るのが難しいので、30歳くらいでやっと卒業する子が(少なくとも私の周りでは)多いです。
でも、時間はかかっても、頑張れば医者になれるんですよね。
日本は入り口ではじいてしまうので、数学ができないだけで、理系の学部は向いていないと結論づけてしまいます。それはちょっともったいない気がします。
ちなみにイタリアは、医者だけでなく、今エンジニアとしてバリバリ仕事している人たちも、高校卒業時の数学の力は、日本の高校生に比べると全然大したことないです。
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東京外国語大学卒業→イタリアに住む→イタリアで結婚→複数の塾で教室長→家庭教師として独立→2023年再びイタリアへ!
大学受験、高校受験の英語を中心に教えています。
公立中学で落ちこぼれでしたが、大学に行けるレベルになりました。
その経験を生かして家庭教師をしています。
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イタリア語、フランス語、スペイン語、ギリシア語、マルタ語、ハンガリー語など、言語を勉強するのが趣味です。(英検1級、イタリア語検定1級)大学入試問題を解くのも大好きです