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November 03, 2017

TumblrとMTVはどのようにしてvaporwaveの(…)美学を殺したのか。

テーマ:translation
[ORIGINAL]
How Tumblr and MTV Killed the Neon Anti-Corporate Aesthetic of Vaporwave

MTV’s rebrand and Tumblr TV is not merely a case of star-crossed #brands.
Jordan Pearson Jun 27 2015, 3:00am
https://motherboard.vice.com/en_us/article/539v9a/tumblr-and-mtv-killed-vaporwave




TumblrとMTVはどのようにしてvaporwaveのネオンカラーのアンチコーポレーション美学を殺したのか。

MTVのブランド再生とTumblr TVは単に運悪くタグでまとめられてしまったブランドの事例ではない。


Image: MTV

ふたつの、とても妙な、どこかでつながっているのではないかと思わせるようなことが昨日インターネットで起こった。まず最初に、MTVが安っぽい1990年代風のグラフィックを全面に出したTumblrじみたブランド再生を発表した。そしてその後、TumblrがTumblr TVを開始した。Tumblr TVは明らかに90年代のMTVのビジュアルスタイルのGIFを見るためのウェブビューワーだ。

MTVとTumblrの偶然にも一致したブランド再生は、単に運悪くハッシュタグでまとめられてしまったブランドの事例と言うことはできない。これは、インターネットカルチャーにおいて深い意味のある瞬間だと私は言いたい。ここには鏡の向こう側にきてしまったような、なんともいえない感覚があるのだ。TumblrとMTVは、それらが持つデジタル育ち特有のシニカルな距離を一瞬で消し去ってしまった。しかも、それは完全に別々に行なわれたのだ。


どうしてこのようなことになったのか? それを理解するためにはTumblr TVとMTVのブランド再生を促した美学を見てみなければならない。ここで私が最も重要であると言いたいのはvaporwaveである。vaporwaveとは、ポップと企業文化の残骸をマッシュアップする、インターネットで生まれた音楽とビジュアルのジャンルである。

しかしその前に、Tumblr TVがどのようなものであるか見てみよう。Tumblrを見る人がGIFを持ってくる、そして、それを一ヶ所に集めて流す。その結果、アニメ、画質の悪くなったVHSを加工したもの、テレビ番組のワンシーン、そういったものが幻覚を起こしそうになるくらい連続したものになる。タグや特定のブログでフィルターをかけて見ることもできるし、気に入ったGIFをクリックすれば、そのGIFがアップされた元のブログを見にいくこともできる。

インターネット以外のものでTumblr TVの美学が向く対象は、機能性を超えて、Tumblr TVを実に興味深くするものである。Tumblr TVの特徴は、はっきりとしたレトロパッケージで、テレビのカラーバーやホワイトノイズを思い起こさせるものだ。その点は、MTVのけばけばしい80年代、90年代風のブランディングと同様である。Tumblr TVのロゴは、Tumblrのロゴである小文字の“t”に、ななめに傾いた小さな“v”が添えられている。



vaporwaveは、Saint Pepsi(現:Skylar Spence)やINTERNET CLUBなどの数少ないインターネットベースの音楽プロデューサーたちに支持され、特に決まった形などないビジュアルと音の美学として始まった。そしてその後、少なくとも何十組ものアーティストたちが含まれるようになっていった。その音楽は、企業のラウンジミュージックのきらきらとゆらめくサウンドを取り入れ、再構築している。スローダウンして、ループさせて、代わる代わるスウィートになったりデストピアになったりするサウンドだ。



vaporwave関連のカセットテープレーベルIlluminated Pathsの創始者、Wes Ablesはその効果を総じて「記憶の洞窟の中にいる」ようだと述べている。vaporwaveのビジュアルの美学は、企業と消費者向け製品を組み替え、再構築することによって、その空気感を封じ込めているのだ。ロゴ、初期の3D“ネットアート”、テレビ番組、映画、テレビゲーム、それらはすべてvaporwaveによって、ピンクやパープルのせき止めシロップに浸されたようなビジュアル内にバイキング料理のように並べられ、その一部として組み込まれている。vaporwaveが企業文化の残骸を使ってあまりにふざけ回っているため、その元になっている素材への批判として見なされていることも少なくない。

音楽評論家のAdam Harperは、2012年にDummyで、vaporwaveアーティストの作品を後期資本主義に対する反応であるとして、このように言っている。「これらのミュージシャンは、現代の技術文化とその演出のウソや失敗を明るみに出す皮肉な反資本主義者として、あるいは、それぞれの心地良いサウンドの新しい波への喜びに震えながら、それを自発的に促進する者として見ることができる」



vaporwaveは今も昔もTumblrに限定されているわけではないが、確実にそこで盛り上がってはいたseapunkと同様に、ノスタルジックで、企業モノで、組み替えの美学だった。述べておかなければならない重要なことは、これらの美学が、その元になる素材と最終的に作り出される作品の間に置く距離である。vaporwaveはその元となる素材が現れた商業的背景に対する批判として見ることはできる。考えられる限りでは、時にそれが簡単なこともおそらくあるだろう。

しかし、その美学でMTVがやったことを見てみよう。vaporwave、seapunk、そして、こういったジャンルを混ぜたもの、それらすべてのカギとなる表現がそこにある。ひどいレンダリングのCGIのトルソーの横に、ピューク・グリーンの“LOL”がいくつも浮かんでいる。キャッチフレーズは“I AM MY MTV”となっている。


Image: ▓▒░ TORLEY ░▒▓

そのような厚かましい物言いは実にvaporwave的なものではある。そのジャンルの背景においては、コーポレートアイデンティティに関しての“I want”から“I am”への変化は少なくともおもしろいものではあり、批判の領域に届く可能性もある。けれども、問題はそういうことではないだろう、ほんとうは。そういったことばをMTVが採用したこと——MTVの以前のキャッチフレーズ“I want my MTV”からの進化——は、今、質問を投げかけている。あなたはどれくらい確信を持って、ほんとうはそういうことではない、と言えるのか?と。

vaporwaveの美学は常にぎりぎりのラインの上につま先立ちしているようなものだ。しかしMTVは、それを断崖絶壁まで引っぱってきたのだ。そしてこれは、このジャンルの神聖な境界線が交差しているところでもある。vaporwaveを盛り上げたシニカルな衝動や、そこに関連づけられたTumblrベースの美学が、元になっている素材が出てきたところとそれが生きるところ、双方向から取り入れられ、そして、消されたのである。

このすべてが私たちにさらなる疑問を投げかける。「vaporwaveはほんとうに終わったのだろうか?」





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リンク先、英文のものもあります。
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