廃集落を後にした我々二人は、再び三叉路へ戻って来た。
まだ時間はあるし、ちょっとだけ別の道も行ってみることにした。
そうして進んでいくと、山の中にポツリと一軒の小屋が。
恐らく、林業者の休憩小屋か何か。
ただ、小屋の状態から察するにこの周辺エリアの林業従事者はもういないのでは……。
岳集落周辺では間伐がしっかり施されていたように見えたが、ちょっとしか離れていないこの山では果たしてどうだったか。
そして――道は行き止まりに。
地図上では道(通称『うわごう道』と呼ばれる生活路など)があり、そこから武士平・大神楽集落(恐らく現役集落)へ到達することができるらしい。しかし、前を見ると轍も到底見つからないそのままの山林なので、これ以上は無理と断定し引き返した。
また、武士平と大神楽集落は一部廃屋があっても集落自体は現役らしいので、ウロウロするわけにもいかず断念した。
友人が撮ってくれたやつ。
やがて、トンネル前のバス停に到着。
時間はお昼過ぎでまだ余力はあったが、他の集落を周る体力や時間が残っているかについては微妙だったので安全策を取って戻ることに。
というか、他の集落の場所は調べてなかった。
バスの到着予定までは数十分あったので、時間潰しでトンネル向こうのバス停を目指すことに。
所々素晴らしい紅葉をみせている木々があったが、画像の通りこの時点ではまだピーク前。まだらな紅葉である。
ネットの情報では浦山ダム周辺の紅葉は10月下旬ごろから始まり、11月中盤~終盤でピークを迎えるとあった。
しかし11月11日でこの有様では、今年のピークはもっと遅かったことだろう……。
本当は紅葉の鮮やかな色彩と廃れゆく廃屋の絶妙なコントラストが見れるかと思い、非常に胸を躍らせていたのだが、こうなってしまっては最早何も言うことがない……。自然現象の前には人間は為す術がないのだ。
そんなこんなで、トンネル向こうのバス停付近へ到着。
緑色に見えるダム湖の水面にはボートが浮かぶ。何の魚がいるか知らないが、釣りをしているらしい。
そして、ちょっと送電線好きの傾向もある俺はすかさず撮影。
それの近くにある洋館風(田舎にあるラ〇ホにも見える)の建造物、これは実は公民館だ。
しかし現在は閉鎖されており、公民館という機能は別の場所に移転されたそうだ。そのような旨が書かれた掲示物が掲示板に貼ってあった。
そしてその掲示物に、この地区についての有益な情報が表記されていた。
[浦山地区人口及び世帯数]
世帯数→51世帯(男53名 女57名 合計110名)
平成28年3月1日現在
という情報があった。
平成28年ということは、このブログ記事の時点で数えて去年の話になるわけだ。
一年で人口が激変するわけもないので、おおむね2017年現在もこの地区はこのような人口・世帯数になっていると思われる。
岳や茶平、山掴や栗山、若御子など一帯の廃集落が現役だった頃はどのくらいの人口であったか、それがまた気になるところだ。
更に山の奥には冠岩・白岩という廃集落も存在する。
――そして、彼らはどのようにしてその集落を去って行ったのか。
山奥での産業といえば炭焼きや林業、あとは僅かな農地を使った農業などが考えられる。
しかしエネルギー事情は石油へと変わり、木材は輸入が大半となった。少ない(乏しい)農地では十分な作物も得られない……。
そこにダムの建設や高齢化、鉱山資源の枯渇などが押し寄せ、そうして人々は離れて行った――そんなストーリーが頭に浮かぶ。
過疎地に見られる末路――そう言ってしまえば簡単だが、しかし、歴史ある集落にはそれだけ濃い生活模様があったわけで、面白い言い伝えや伝承なども存在する。
例えば、一説では「平家の落人が流れ着いた~」という話もあるようだ(確証を得られるような情報が見つからなかったので、自分の中では噂の域を出ないが)。
しかし落ち延びてこの山奥に逃れたのであれば、それはそれで想像もできるというか――ロマンのある話だ。
などと、横道に逸れてしまったが……。
そんなこんでバスに乗って西武秩父駅へ到着。無事に帰還を果たした。
帰るにはまだ早すぎたので、秩父神社へ参拝。
「明日起きたら枕元に一億円置いてありますように」
と願ったが、そんな奇跡は起きなかった(他力本願)。
その後参道の商店街をぶらり。肉屋さんで食ったハムカツ(だっけ?)はめちゃ安いのにうまかった。さすが肉屋のハムカツ。ビールで流し込みたかった……。秩父で飲むのもいいだろう。
そして、前回同様に西武秩父駅の温泉で2時間以上まったり。
夕飯は今度こそわらじカツ。甘じょっぱいソースのボリューミーなカツで大満足。
温泉でまったり、そしてカツを食って、今回はレッドアローは使わず西武線で池袋へ。そうしてブクロで解散。その夜は爆睡コースでした。
【まとめ】
さて、こうして秩父の廃集落リベンジは叶ったわけだが……。
岳集落・茶平集落と巡って、実はこの他にも栗山集落(廃屋の保存状態良好)や山掴集落、若御子集落などの廃集落が浦山ダム周辺には存在するのだ。
山掴や若御子はまだしも、保存状態が良い栗山集落は是非訪れてみたい……。
茶平でお腹一杯な状態であったが、この情報を発見してしまった以上、この地の土を再び踏むことになるかもしれない。
更に奥には冠岩集落、その奥には白岩集落という廃集落もあり、本当に秩父は奥が深い……。
それに、秩父にはそれはそれは有名なニッチツ鉱山の鉱山廃墟群も存在する(大雪で崩壊してしまったという噂もあるが)。
一生かけてコンプリートしたいエリアが秩父にはある(大袈裟)。
この地域の民俗学的な情報も気になるので、後で図書館なりなんなりで調べてみようと思う。
そんな、廃墟欲を存分に満たせた一日でした(まる)。
最後に、載せようか本当に迷った画像を。
とある廃屋の玄関先にあったアルバムへちょっと手を伸ばし一瞬失礼させてもらった(一応モザイクかけてます)。
そして、日記も同様に……。
この場所には確かに人の営みがあったのだ。
そんな彼らの記憶に想いを馳せて、今回は締めとしよう。
※もちろん、この後アルバム・日記は元の場所・状態へ戻しました。
【追記】
毎度ながら、付き合ってくれた友人に感謝。
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