第4章 その1 | 税理士試験みのり通信 ~初志貫徹!決意と覚悟の軌跡~

税理士試験みのり通信 ~初志貫徹!決意と覚悟の軌跡~

会計事務所勤続16年目に突入した不良職員です♪

H24.1から本気で勉強することにしました。

簿財消固合格済です。

最後は法人受けてましたが、気が変わって、H29.9から所得にしてます。

受験履歴
   ※プロフィールに記載しています。

第4章 利益測定と資産評価の基礎概念


第1節 現金主義会計と発生主義会計


1 収益・費用の認識と測定


問4-1☆☆☆ 損益計算書の本質について述べなさい。
 損益計算書は、収益から費用を差し引いた金額を利益として表示する報告書であり、企業の一会計期間における経営成績を明らかにすることをその本質としている。


問4-2☆☆ 収益費用アプローチとは何か簡潔に説明しなさい。
 収益費用アプローチとは、収益と費用を会計の中心概念として位置づけ、両者の差額をもって利益を測定する会計思考をいう。


問4-3☆☆ 資産負債アプローチとは何か簡潔に説明しなさい。
 資産負債アプローチとは、資産と負債を会計の中心概念として位置づけ、両者の差額として算出される純資産額の期中増減額を利益とする会計思考をいう。


問4-4☆☆ 収益とは何か簡潔に説明しなさい。
 収益とは、純利益を増加させる項目であり、原則として資産の増加又は負債の減少を伴って生じるものをいう。


問4-5☆☆ 費用とは何か簡潔に説明しなさい。
 費用とは、純資産を減少させる項目であり、原則として資産の減少又は負債の増加を伴って生じるものをいう。


問4-6☆ 費用と収益の「認識」と「測定」とは何かそれぞれ簡潔に説明しなさい。
 認識とは、特定の収益及び費用がどの期間に即するのかを決定することをいう。一方、測定とは、認識された収益及び費用の金額を決定することをいう。


2 現金主義会計


問4-7☆ 現金主義会計とは何か簡潔に説明しなさい。
 現金主義会計とは、収益と費用をそれぞれに関連する現金収入と現金支出の時点において認識し、その期間の損益計算書に計上する利益計算方法をいう。


問4-8☆ 現金主義会計の欠点を2つ簡潔に説明しなさい。
 信用取引が発達し、企業が多額の商品在庫と固定資産を保有する今日の経済社会においては、現金主義会計は、第一に適正な期間損益計算を行うことができないという欠点、及び、第二に収益の認識が必要以上に遅れてしまうという欠点を有する。


3 発生主義会計


問4-9☆ 権利義務確定主義とは何か簡潔に説明しなさい。
権利義務確定主義とは、収益及び費用を現金収支だけでなく、債権及び債務の発生をも基礎として認識する認識基準をいう。
 
問4-10☆☆ 発生主義会計における収益と費用の認識について説明しなさい。
 発生主義会計においては、収益は、現金収入の時点とは無関係に、経営活動の成果と関連する重要な事実が発生した時点において認識され、費用は、現金支出の時点とは無関係に、財貨又は用役を費消した時点において認識される。


問4-11☆☆ 発生主義会計の長所を簡潔に説明しなさい。
  発生主義会計は、企業の当期の経営活動を正確に反映するため、企業の当期の経営成績を適切に測定することができる、という長所を有する。


問4-12☆ 収入支出額基準とは何か簡潔に説明しなさい。
 収支額基準とは、収益を収入額に基づき、費用を支出額に基づき、それぞれ測定する基準である。この場合の収入額・支出額は、当期の収入額・支出額のみならず、過去及び将来の収入額・支出額をも含む。


第2節 発生主義会計の基本原則


1 対応原則


問4-13☆☆ 対応原則について述べなさい。
 対応原則とは、期間損益計算を行うに際し、一定期間の企業活動の成果たる収益に対し、それを獲得するための努力たる費用とを合理的に対応させ、両者の差額として期間利益を算定することを要請する原則である。


問4-14☆☆☆ 個別的対応とは何か簡潔に説明しなさい。
 個別的対応とは、売上高に対する売上原価のように、その収益と費用とが商品又は製品を媒介とする直接的な対応をいう。


問4-15☆☆☆ 期間的対応とは何か簡潔に説明しなさい。
 期間的対応とは、売上高に対する販売費及び一般管理費のように、その収益と費用とが会計期間を媒介とする間接的な対応をいう。


2 発生原則


問4-16☆☆☆ 発生原則について発生の意味を踏まえて述べなさい。
 発生原則とは、収益及び費用の認識を現金収支の事実によってではなく、それらの収益及び費用の発生の事実に基づいて行うことをいう。ここに発生の事実とは、企業活動に伴う経済価値の生成又は費消を表すような事実をいう。


問4-17☆☆ 発生原則の適用例を列挙しなさい。
 経過勘定項目を用いた費用又は収益の認識。
 固定資産の使用による衛材価値の費消を反映して行われる減価償却
 将来支払われる退職金のために設定される引当金


3 実現原則


問4-18☆☆☆ 実現原則とは何か簡潔に説明しなさい。
 実現原則とは、収益計上の確実性及び客観性を確保するために、財貨又は用役が実際に市場で取引されるまで、収益の認識を延期する原則をいう。


問4-19☆☆☆ 実現の要件を2つ簡潔に説明しなさい。
 実現の要件は、財貨又は用役の移転、及び、それに伴う貨幣性資産の取得の2つである。


問4-20☆☆ 実現の要件が要請される理由を簡潔に説明しなさい。
 現行の企業会計原則が、収益力の算定表示を目的としつつも、算出利益に処分可能性を要求しているため、収益を発生原則により認識することができないことから、収益を、その客観性及び確実性を確保することができる実現の時点で認識する必要性があるため、実現の要件が要請されている。


問4-21☆☆ 貨幣性資産と費用性資産とは何かそれぞれ簡潔に説明しなさい。
貨幣性資産とは、営業債権のように販売を経て事業投資の回収過程にある資産、及び、金融資産のように最終的に収入となって貨幣を増加させる資産をいう。
 一方、費用性資産とは、固定資産又は棚卸資産のように、生産又は販売を経て最終的に費用となる資産をいう。


問4-22☆☆ 実現主義と処分可能利益との関係について述べなさい。
 収益を実現主義により認識すると、利益が投下資本を維持したうえでの回収余剰すなわち分配可能利益としてわらわれるため、利益の処分可能性を確保することができる。つまり実現主義は処分可能利益を算定するための条件である、という関係がある。


問4-23☆☆ 実現可能性原則について述べなさい。
 実現可能性原則とは、実現可能な成果すなわち貨幣性資産への転換が容易である成果あるいは容易になった成果という事実をもって収益を認識する原則である。実現可能な成果の中には、その他有価証券の評価差額のように、リスクから解放された投資の成果に該当しないものも含まれている。


問4-24☆☆ リスクからの解放とは何か説明しなさい。
 リスクからの解放とは、経営者が投資にあたって期待していた成果が事実として確定することをいう。