咳の原因はいくつかあるのだけど、その一つは肥大した心臓が気管支を圧迫することが原因の咳。
これはナナが特に当てはまり、低気圧の日の特に深夜なんかにはテキメンに咳が増える。
なぜ夜かというと、副交感神経が夜間に活発になるので気道が狭くなるから。
こんな日が続くと飼い主も犬も寝不足でヘロヘロになります。
僧帽弁閉鎖不全症の犬にはだいたい咳が出たら飲ませるようにとまずはだいたい利尿剤が出されますが、この原因の咳には利尿剤はほとんど効きません。
じゃあなんでまず利尿剤を出すのかというと、咳の原因で一番怖いのは命に関わる肺水腫なので、とりあえずまず利尿剤でその対処をして、それでも咳が止まらないなら他の原因の咳だから薬を変えれば良いからなんだそうな。
診断と治療は結局消去法ってわけですね。
そんな感じで利尿剤が効かないナナの咳に出されて以来数年愛用していたのがこちら。
薬品名はネオフィリン、成分名はアミノフィリン。
これすごくてナナの夜間の咳はピタリと止まります。ただ最近問題が発覚
この薬、咳はバッチリ止まるが、てんかんのコには発作の引き金になりうることに気がついてしまった。
ただナナの咳は低気圧の夜間に出る咳、そんな低気圧の日はてんかんの発作も起きやすい。
だからこれは偶然かも?と思っていたんだけど、先生にどうもアミノフィリンを飲ませると1日置いててんかん起こす気がしますと話すと、
あー、ホントだ。中枢神経を興奮させる作用をするから、てんかん持ちには発作の引き金になりうるわ。だそうで
!あいたたた!!
でも先生が悪いわけじゃなくて、
この薬を最初に出されたのは前のかかりつけで、その時にはまだてんかんは出ていなかった時。
で、これがよく効くので今の先生にお願いして一瓶取り寄せてもらったもの。今の先生は自分はあまり使わない薬とのことで在庫がなかったから。
説明書にもしっかりと書いてあった。
しかも、ナナは肝臓と腎臓も軽く悪い。だから副作用が出やすい体なのね!
じゃあこれから全然使えないのかと言うとそんなことはなく、今まで使っていた量は体重に対してMAXの量なので、その半分なら大丈夫だろうのこと。禁忌と言うわけではないらしく、それが慎重に投与ってことね。
そうはいっても、先日の重積発作の件を思い出すと使うのはなんか怖くなったわ。
この薬、なぜかプチのしつこい咳には全くきかない。利尿剤も。
プチの咳は出るときは昼夜問わずだから、気管支の圧迫が原因の咳ではないようで。
プチの咳は今のところはステロイドが効果テキメン。
だからどこかが炎症を起こしてるのが原因の咳かもねと言われた。それがどこかはまだ不明。
喉が狭いと言われたこともあるし、クシャミ鼻水もよく出るので鼻炎なのかもしれない。よくわからない。
ステロイドは利尿作用と強心作用もあるのだけど、それはこのアミノフィリンも両方ある。
だからステロイドだけが効くプチはなんかしらの炎症が原因の咳の確率が高いってわけ。
こんな感じで
症状が同じでも、効く薬、効かない薬はなぜか個体差がありますね。副作用の出る出ないもしかり。
そういえばピモベハートもナナには劇的に効いたのに、プチとモカにはそこまでの効果は感じなかった。
同じ病気でも進行のしかたも、効く薬もそれぞれ全然違う、日々手探り状態。
この薬、てんかん持ちじゃなければとても効く良い薬だと思うからかなり残念。

