鹿さん。イチゴ好き?

トキメキとドキドキとキュンキュンの詰まったお部屋です。


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驚いた。心底驚きすぎて、だからきっと驚いた顔ができなかったんだ。なんとなく・・・大学に戻ったほうがいい気がしたんだ。本当に何となく。


そしたらユノがいたんだ。遠目からでも分かる長身と黒髪。それに・・・眉間の皺。どうしてそんなに不機嫌な顔するの?って一度聞いてみたい。煙草をふかせながらいつもどこか遠くを見てる。









ユノは














可哀想だ。


可哀想ってことに気が付いていない事が可哀想だと思った。悲しいし、寂しいし、ひとりぼっちだし、笑うこともなくて。色んな感情をどこかに忘れてきちゃったんだ。その代わりにユノに残ったものは、怒り。

いつも心の中で渦巻いて、本当のユノを閉じ込めてるんだ。

本当のユノってどんなだろうって考えた。きっと、甘口のカレーを作ってあげた時の、初めて一緒にじゃがいもとにんじんとたまねぎが、ごろごろと転がっているあのカレーを食べた時のユノが、ユノなんだろうなって思った。心はちっちゃい時のまま。体だけがおっきくなっちゃったんだ。そんなユノともう一年も暮らした。




僕はまだ









ユノが笑ったところを見たことがない。




笑ったところが見てみたいなって思ったのは









いつの頃からだろう・・・。







僕は今日とても気分がよかった。高揚していたから、ユノの感情の変化に気づくのが、ほんの少し遅れちゃったんだ。









「ユノ?」




客が帰って、暫くベッドで呆けて、自分自身を取り戻してからガウンを着て、ユノに声を掛けた。ユノは床に転がってテレビを見つめていた。少し近づく。




「ユノ?チョコもらったんだ。」


「ふーん。」


「ちょっとだけ・・・食べたよ?」


「それで?」




ゴロンとユノが僕を振り向きながら、上半身を起こしたから、チョコの入った箱を持って突っ立っていた僕は、少ししゃがんで膝立ちになった。




「あ・・・食べる?これ・・・。」




ユノに大きく振り払われた僕の両手。差し出した箱が空に舞って、チョコは箱から飛び出して、そして床にコロコロと転げ散った。ジンジンと痛む掌をもう片方のそれで包み込む。









「いらね。ひとりで食えば?」




そういってユノはまたごろりと横になった。僕は一粒のチョコを見つめ続けた。沢山のミルクチョコの中に入ってたんだ。これ・・・とっても美味しいんだ。前に食べたことがあるから。真っ赤にコーティングされたハート型のチョコ。沢山の中で一番美味しくて、一番綺麗だから。そう思ったんだ。









涙でぼやけていく視界の中で、自分自身の感情に深く気付く。気付いてしまえば僕は、可哀想だった。急に可哀想になった。ユノより僕が可哀想な気がしてきた。




だから僕は









ユノに抱きついた。大きな背中に抱きついた。そしていっぱいいっぱい泣いて、泣いて泣いて泣いて、泣いた。




ユノはそのまま動かなかった。嬉しかった。



















嬉しかったんだ、ユノ。




だって









僕の決断が



















間違ってないことが分かったから。

























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