TAKIZAWAの新酒を滝沢さんと飲む会 | from 北の大地のワイン好き ~ 道産”食と酒”のサポーター

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自称「道産”食と酒”のサポーター」が独学で合格したJSAワインエキスパート、十勝ワインバイザー、北海道フードマイスターや、ワイン検定シルバークラス認定講師としての話題も上げれたら良いなと思ってます。コンセプトは「そのお金でもっと良いお酒買って呑む。」

生産者と飲む幸せ! TAKIZAWAワイナリーのリリース直後のワインを堪能する会
 
 
北海道の多くのワイナリーはブドウ収穫の時期を終え、これから醸造作業に入る所が多い様です。この一息つける僅かなタイミングで、TAKIZAWAワイナリーの滝沢さんを囲んで、2018ヴィンテージのワインを飲む会が、狸小路5丁目のワインバー ルーで開催されました
 
。一度にまとめて滝沢さんのワインが飲めると聞いちゃあ行かない訳ないですよ。仕事も都合よく休みだったので馳せ参じました。
 
滝沢さん曰く、今年は天候に恵まれた事もあり、一部のブドウ品種は糖度が25度とか27度まで上がるなど上々過ぎる出来で、発酵力が弱い野生酵母が使えなくなるかも、と滝沢さんも懸念をされておりました。嬉しい悲鳴といった所でしょうか。滝沢さんの腕とセンスの見せ所ですね。
 
 

最初の1本目は「旅路スパークリング」で乾杯。

つい先日も旅路に関するブログを書きましたが、本来は生食用ブドウ。生産量も多く無いので、やはり原料確保(3~5t)が大変なのだそうです。また生産者によって出来の格差、バラツキが多いそうで、選果が大変な作業になっているそうです。

 

それでも、北海道の地場品種ともいえるブドウで作る事への意義もあり、特に本州の方にはインパクトのある味わい。更に瓶内二次発酵まで行った事できめ細かい泡が風味を倍増させる良い出来になったそうです。原料確保が難しい生食用ブドウでワインを作るキッカケになったのは、某所の旅路ブドウを使ったワインを飲んだ時に甘口だった事だとか。ドライに仕上げたら良いワインになるのになぁ、と思ったからだそうです。難点は、旅路ブドウは糖度が16度くらいまでしか上がらないので、アルコール度数も上がらずガスを確保できないので、補糖が必要になる事だそうです。

 

 

 

2杯目は「デラウエア」

生食ブドウの流行りは、皮が薄くてそのまま食べる事が出来るブドウや、種無しのブドウに人気が集中しており、デラウエアもジベ処理を行って種無しにして生産している農家が多いそうですが、このブドウを使ってワインを作るとなると、どうしても生食寄りになってしまうので種のあるブドウを60%ほど使用して作られました。この種のニュアンスが程よい酸味による骨格を形成し、少しだけスパイシーさというか、スモーキーさも出しています。

 

デラウエアというブドウは非常に早熟なので北海道内でも8月頃からスーパーなどの店頭に並ぶブドウですね。この時期になると酸が落ちるのでワインにすると物足りない感じになるので、酸味を持つ種有のブドウを用いるというのは理想的な手法かもしれません。

 

生産量自体は多いので、生食用ブドウとはいえ辛口なワインに仕上がればコスト的にも1000円台で購入できる日常消費用の"テーブルワイン"として地位を確立する事は可能だろうし、この手のブドウで作られたワインはバランス感を上手く整える事で、肉でも魚でも、ちょっとしたスーパーの総菜など、食事の邪魔をしないのが魅力である、と滝沢さんは語ります。

 

北海道のワインだから、と何でも評価されるのは誤解だとは思いますが(笑)デラウエアの様なブドウで低価格路線でレベルの高いワインを作れる様になれば、その可能性も現実になるのかもしれませんね。

 

 

 

次は「ケルナー」です。

こちらは余市町の中井観光農園産ケルナーを用いています。ブドウの出来に、若干のバラツキがあったものの上々の出来で、上手く仕上がったとの事。生食用ブドウのワインが2つ続いたので、ココからは軽やかじゃない酸を感じ、ウニやカニといった旨味の強い北海道の食材との相性は抜群です。

 

ケルナーという品種自体はリースリング系統で、酸味の特徴はコーヒーで言う所のキリマンジャロの様なニュアンス(さすが元コーヒー関連職!)。世界的にはリースリングの人気が高いのですが、北海道では同じような寒冷な土地でありながらリースリングを育てている生産者は、試験的なものを除けば皆無です。というのも既に30年程に色々と研究した結果、北海道の気候では完熟しないから、という結論が出されたからなのだとか。しかしながら、近年の北海道では気候が変化した事でピノノワールを作れる様になってきました。今後改めて北海道でリースリングを作る、といった生産者が出てくるかもしれません。奥尻ワイナリーが少し植えているとか?という話も耳にしました。

 

 

 

続いては「シャルドネ」です。

滝沢さんの自社畑で育ったシャルドネを使いました。やはりシャルドネですので特徴やテロワールを出すのが難しい部分もありますが、このワインに関してはバランスよく纏まって、ミネラルを豊富に感じ旨味の強いワインだと感じました。古樽を用いての発酵を行ったとの事で、程よい樽香とMLFによるクリーミーさが含まれていてボリュームがあります。北海道にあるシャルドネはどの樹も若く、シャルドネの可能性はこれから評価されてくるでしょう、との事でした。

 

 

 

こちらは「ソーヴィニヨン・ブラン プライベートリザーブ」です。
プライベートリザーブですので、お財布には優しくありませんが(笑)、滝沢さん曰く「今までで一番納得が出来たワイン」と評価する程!
というのも18年の最初は悪天候の影響もあったけれど、急激に回復した事で生き残ったブドウに凝縮されたという偶然の賜物で、最上質なワインに出来た、との事でした。
 
滝沢さんの絶賛の言葉通り、このソーヴィニヨン・ブランは凄い。素直に驚きました。
 
店内がやや暗い環境だったのですが、とても色濃く出来ています。香りのニュアンスも多いのですが、NZなんかのソーヴィニヨン・ブランとは違い、青草系よりは黄色い花や黄桃、カリン、マンダリンオレンジといった黄色い果実。甘いミントなんかも感じます。ソーヴィニヨン・ブランとは思えないほどによく出来たワインです。10年近く寝かせても十分イケるワインとも評価されていました。
 
たしかに、自分が今まで飲んだソーヴィニヨン・ブランの中では五指に入るワインかもしれません。自分も納得が出来たワインでした。

 

 

 

待ってましたの「ピノ・ノワール プライベートリザーブ」です。
プライベートリザーブは、やはりお財布に優しくない・・・
2018年は先ほどのソーヴィニヨン・ブランと同様に年初の悪天候が続いて果数が減ったものの収穫前に好天が続いた事が功を奏して最高のピノ・ノワールが出来たのとの事。
 
ブルゴーニュの様なピノとは酸の質が違うものの、この上質なピノはブラインドテイスティングでは一瞬どこの国か分からない程の出来、そして果実感&凝縮感。この年のピノ・ノワールは全てプライベートリザーブとして販売するのだとか・・・OH財布が・・・
酸味はまだ荒々しいので、少し寝かせてから飲みたいワインですね。グラスをずっと回していると少しずつ開いて落ち着きを、見せてきましたが、本当に美味しく飲める時期を考えるのであれば、もう2~3年、5~6年置くとピークかもしれません。
 

 

 

最後に登場したのは「ピノ・ノワール キュヴェ リコ 2011」です。
 
滝沢さんのワインの特別キュヴェです。HPでしか見た事無かった!!
色々と調べると100本ほどしか作っていないのだとか・・・超貴重なワインです!!
 
当時はまだ醸造施設もなく、宝水ワイナリーで委託醸造したワインとの事でした。
滝沢さんも「もうダメなんじゃない?」と最初は言っていましたが、吉島さんが「ウン、良いね」と太鼓判。
 
写真では分かりませんが、テーブルの色に近い茶色を帯びており、8年の歳月を感じますが香りはまだまだ果実感を持っております。香りのニュアンスはやはり同じ畑のピノ・ノワールだからでしょう。酸が残っているとはいえ、刺々しい感じは無く、バナナっぽさやマッシュルームの様な程よい熟成香も含んでいます。このピノを実らせた樹が、今のTAKIZAWAワイナリーのピノ・ノワールに繋がってると思うと感慨深い。
 
当時はまだ1haしかなかった畑は、現在3ha。もっと広げる予定は?という質問には1人で見れるのは1haが限界なので、コレ以上は考えていないとの事でした。小規模ワイナリーというのは経営が大変とも言われますが、広げ過ぎて目が届かなくなって品質が落ちるのでは意味がない、という当たり前の事ですけどね。
 
 

 

食事の写真を殆ど撮らなかったのですが・・・こちらも絶品。

本当にご馳走様でした!

 

 

 

 

 

 

 

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