ドルカス、という名前をご存知でしょうか。
名前の響きから男性っぽいですね。

「ドルカス」はギリシャ語で「カモシカ」
というガゼルの意味があります。
確かに「ドルカス」でググるとガゼルの画像が。

しかし女性です。

正式なユダヤ名は「タビタ」です。

当時のヨッパ地区が多民族が住む地区だったので
ギリシャ名を持っていたと思われます。

彼女は比較的裕福で、現在のイスラエルの首都
テルアビブのヨッパ地区(現在のヤッファ)に
住んでいました。
彼女は裁縫が得意で、日頃から貧しい仲間のために
衣服を作ってあげたりして、周囲から敬愛され
愛されていました。

「タビタは日頃からもてなしと善行の施しに
富んでいた」という記述も。

聖書中に女性で「弟子」と書かれているのは
このドルカスだけです。
ドルカスは独身女性だったようです。

イエスの死後3年経過した時期に、
ドルカスが急死します。

ヨッパの仲間たちは嘆き悲しみながら
埋葬の準備をしますが、ちょうど近隣の町に
ペテロが活動していることに気づいた人々が
いました。

ペテロが現場に急行し、イエスが過去に
会堂(シナゴーグ)で復活させた会堂の主宰役員
ヤイロの娘と同じ手順で、神に祈りを捧げて
から
「タビタ、起きなさい!」
というと彼女は起き上がります。

この一件を見聞きしたヨッパ地区の人々は
イエスに信仰を持つようになりました。

彼女はイエスから直接、復活させられた

わけではないので
あまり聖書中の認知度は低めです。

しかし、イエスもその弟子たちも
ドルカスの過去の善行を大いに評価していた

ことがわかります。

上記の記述からキリスト教徒は、
自分の資産や能力を惜しみなく用いて、
貧しい仲間に施しを与えること、
その善行は忘れられることはないこと、
などを教訓として学んでいます。

 

イエスは、

「誰かに憐れみの施しをする時、

宴会に呼ぶときに貧しい人を呼びなさい。

なぜなら、彼らには返せるものが何もない

からです。見返りなしで与えることが

できる人は幸福です。神がそれを報いて

下さるからです」

 

どうですか。

打算や見返りを期待して何かしても

爽やかな気分にならないし、

返礼がないとガッカリしませんか。

そこを乗り越えて・・・

惜しみなく周囲に与えていれば、

自然と必要なモノは備えられますよ。

今回もお読みいただきありがとうございました。

 

 

現在のヨッパ(ヤッファ)地区。

ドルカス(タビタ)の自宅もこうした路地に

あったと思われます。