こんにちは、行徳の訪問マッサージ師 田口です。
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新規で訪問マッサージの依頼があり、Uさん(80代女性)宅へ行ってきました。
いつもお世話になっているケアマネージャーさんからのご紹介で、ありがとうございます。
ケアマネージャーさんからは、「歩行困難の状態を改善してほしい」という話でした。
実際にUさんとお会いすると、とても元気そうな表情でした。
お話しを聞く限り、脳卒中を患ったことはないそうです。
その代わり、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)を患っているとのことでした。
人の首から腰にかけての骨は、円柱状の積み木が重なっているようなものです。
首から腰にかけての骨を総称して、「脊柱」と言います。
脊柱も、首は『頸椎』、胸(背骨)は『胸椎』、腰は『腰椎』と、それぞれ分かれています。
1個1個の円柱状の骨には、神経の束が通る穴が開いています。
この穴は、『脊柱管』と名付けられています。
脳から下半身へつながる神経は、この脊柱管内を通ります。
何らかの要因で、脊柱管が狭くなってしまうのがこの病気です。
脊柱管の狭くなった部分が、中を通る神経に触れて刺激します。
そのため、刺激された部分から下の箇所に、痛みやしびれが出るようになります。
結果として、歩行困難になることがあるのです。
ただUさんは、脊柱管狭窄症の症状自体は軽いようです。
福祉用具の手押し車を押して、自力で歩くことができました。
この病気の影響は、大したことなかったのです。
歩行困難になった大きな要因は、肺炎を起こして入院したことだったのです。
これが意外に重症で、かつ、厄介な症状だったとのこと。
そのためUさんは1ヵ月近く、寝たきりを強いられたのです。
肺炎が治った後にリハビリをしたのですが、あまり回数を行わないまま退院となったそうです。
そのため、歩行困難になったという次第でした。
ケガや病気で長期入院し歩行困難になるケースは、高齢者によくある出来事です。
人間の体は、使わないとどんどん衰えていきます。
特に筋肉の衰えは顕著です。
どんなに健康な人でも、ベッド上で動かないままでいると、全身の筋力がすぐに衰えます。
筋肉が低下する率の目安は、1週目で20%、2週目で40%、3週目で60%と言われます。
Uさんも例外ではなかったようで、「立ち上がるのもしんどくなった」と話していました。
しかし立ち上がってしまえば、今でも歩行器を使って自力で歩くことができます。
私が想像していたより、はるかに良い状態でした。
ご本人も、「また手押し車を押して外へ出たい」という明確な目標を持っています。
この状態なら、回復も早いのではないかという印象です。
ただし、歩行よりも立ち上がりに苦戦していたように見えました。
ですので初回は、一緒に立ち上がりの練習も行いました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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