症例:50代男性 腰痛と膝痛の関節運動法と鍼温灸治療
主訴:ずっと座っている時や立ち上がる時などに左腰が痛い。また左膝に嫌な感じがあり屈伸をすると外側が痛む。
全体像(問題点)
仕事での海外出張が多く長時間飛行機に乗るため全身がこわばる。特に腰や膝がいつも痛くなる。接待で外食が多く脂質や塩分、お酒を摂取する機会が増えてしまう。暑い国に行くと水代わりにビールを飲む。いつも下痢気味である。
診断按摩(ツボはすべて左)
腹部:左下腹部と期門に圧迫不快感。
背部:魂門に硬結圧痛。持続圧で期門の圧迫不快感が緩和した。
膝部:中瀆の指圧で膝の内部に響いた。
腰部:大腸兪に硬結圧痛。持続圧で膝まで響く。
●飲食の不摂生により脾や肝が弱り大腸や胆のツボに症状が現れたと考えられる。
施術内容(ツボはすべて左)
① 仙腸関節の関節運動法を行った。前屈上方滑りで一番響きが強かった。響きが軽減するまで行った。
② 腰椎4/5椎間関節の逆捻転で膝へ響いた。膝への響きがなくなるまで行った。
③ 肝兪、大腸兪、中瀆に鍼温灸を行った。
腰の前屈や膝の屈伸を行い痛みが軽減していることを確認。
1回目の治療で痛みが半減し、3日後にもう一度治療を行ったところ8割改善した。