今回のお題は、パナマ・パシフィック50ドル金貨(丸型)


これまた、知名度は高い一方で、レア過ぎて実物を見る機会はすくないような。


かくいう私も、まだ一度も見ていない。

(描いたことはあるけど)


1915年、サンフランシスコで開催された「パナマ・太平洋万国博覧会」を記念して発行された大型金貨。


直径約44mm、重さ約83g、そして額面50ドルという巨大さ。


当時アメリカ内では流通貨幣の最高額は20ドル金貨(約34mm/約33.4g)であり、それと比べると、規格外の大きさ。


PCGS CoinFactsによると、丸型は「1500枚製造されたが、販売数は483枚にとどまり、残りは溶解された」とある。


あまり売れなかった理由の一つとして、このコインは当時非常に高価で、購入できる人は少なかったとのこと。


額面50ドル金貨が100ドルで販売されていたようで、確かに高かった気もするけど、今考えると、なんとも惜しい!


ところで、このコインが発行された年は、第一次世界大戦開戦の翌年である。そのため、参加国数が危惧されたようであるが、実際には32カ国がパビリオンを出展して大盛況だったようである。のちに戦果を交えることになる日本も、この時パビリオンを出しており、工芸品が好評だったようだ。


ちなみに、単にフクロウと言われるが、より正確にはミミズク属である。だって、ちゃんと羽角が描かれているので。


あえてミミズクにした理由は、よく分からなかったものの、見た目的には、より威厳と鋭い観察力を感じる。描いていて楽しかったコインの一枚だった。


今年のオークションワールド(NGC ANC DETAILS)に出品されており、その落札額は560万!

Lot Viewingで見ておきたかったなぁ。