クルーズを楽しむための大切なポイント

 

クルーズ中、体調を崩したらどうするの?

クルーズを検討されているお客様を対象にした、『クルーズ説明会』で質問が多かったひとつです。

クルーズが長期になればなるほど、心配される方も多くなってくるのでしょう。

ましてや体調にご不安のある方や、持病のある方など。ご心配になられるのはごもっともです。

 

客ぱしふぃっくびいなすは、船医と看護婦が常駐していました。

私が入社した2005年から10年程度は、学校の保健室レベルの扱いで、船医に診てもらって薬を出してもらったり、酔い止め注射を打ってもらっても無料でしたが、それ以降は医務室登録に変更され、有料となりました。

無料だった時代は、お客様から体調が思わしくないと相談を受けると、早めに診てもらうようにアドバイスをしていましたが、有料になると、二の足を踏んだしまうお客様、我慢をしてしまうお客様もおられました。

 

1週間以上のクルーズで、一番体調を崩されるお客様が多いのって、いつだと思いますか?実は、乗船直後の数日なんです。環境の変化や、クルーズ出発前の準備の慌ただしさで、乗船してからふっと気が抜けて、これまでの疲れが一気に出る方も非常に多かったです。

 

世界一周クルーズでは、無事日本を出港してから最初の寄港地(補給の関係で大体シンガポールが多かった)までの1週間は、乗客のテンションも絶好調!。

それに比例して私のテンションはダダ下がり。世界一周ではこの時期が一番忙しいんです。キャビンを変えてほしいとか、化粧品を忘れたとか、パソコンのインクを持ってこなかったとか・・・まあ、本当にいろいろ相談を受けて、船という限られた環境の中で、他のマネージャーに相談しながら解決をしていきました。時にはどうすることもできないこともあったけど。

 

すごく印象に残っている乗客を紹介します。

ある年の世界一周クルーズにおひとりで参加された、女性のお客様。

客船ぱしふぃっくびいなすでは、アーリーモーニングティータイム、朝食、モーニングティータイム、昼食、アフタヌーンティータイム、サンドイッチタイム、夕食、夜食と、1日8回のティータイムと食事がありました。そして早朝から就寝まで、イベント盛りだくさん。とにかく楽しみたいと、この1日最大8回のそれを楽しまれ、イベントも全て参加をし、キャビンに帰るのは就寝時間だけだったそうです。

このお客様、疲れから体調を崩し、最初の寄港地・シンガポールは外出もできなかったそうです。船医からは、自分のペースで!とアドバイスを受けたとかで、それ以降はご自身のペースで過ごされていらっしゃいました。

 

飛鳥Ⅱも、今年4月から世界一周クルーズに出発されますね。

いまからとっても楽しみにされていらっしゃることでしょう。

これからクルーズに参加される皆さんへアドバイスできるとしたら、準備は少しずつ前倒しで、そしてクルーズが始まっても、日常生活と同じリズムを崩さず、少しずつ身体を慣れさせていくというのが一番だと思います。

 

体調を崩し、船内では対応できず、船医の判断で、寄港地で緊急下船せざるを得ないお客様もおられます。元気になって次の寄港地からまた複船されるケースもありますが、ご家族が病院に迎えに来る場合や、しばらくは現地の病院に入院する方もおられました。

そうならないためには、普段からの健康管理が大切。

そして準備は少しずつ前倒し。

乗船してからも日常生活のレベルを崩さない。

これがクルーズを楽しむための大切なポイントだと思います。

 

                       2024年2月26日