http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110420-00000164-yom-int
『【ヨハネスブルク=中西賢司】アフリカ南部スワジランドで、国王ムスワティ3世(43)の退任を求めるデモが散発的に発生した。伝統を重んじ忠誠心が強いとされる国民の間に、贅沢(ぜいたく)三昧を続ける君主への憤りが芽生えている。
中部マンジニで12日、1000人あまりがデモを行い国王退任などを求めた。治安部隊がゴム弾や放水で抑え込み100人以上を逮捕した。
首都ムババーネでは3月、1万人規模のデモがあった。中東政変に触発された民主化グループが「国王の無駄遣いを許せば国は滅びる」と危機感を募らせ、交流サイト・フェイスブックでデモを呼びかけた。
英国留学を終え1986年に18歳で即位した国王は司法、立法、行政の全権を握り、「アフリカ最後の絶対君主」とも呼ばれる。
一夫多妻の伝統が残る同国で、国王は、数万人もの未婚の少女らが踊る年に1度の舞踊祭で見初めた女性を次々と王妃に迎え、今では少なくとも13人の王妃がいるという。
散財ぶりも有名だ。王妃それぞれに宮殿と運転手付き高級車を与え、議会の反対を押し切って約37億円の自家用飛行機を購入。08年には独立40年と自身の40歳を祝う盛大な式典を開いた。
その準備のため王妃8人がチャーター機でアラブ首長国連邦のドバイへ出かけ、約3億円の買い物をしたと報じられた。
米誌フォーブスによると、ムスワティ3世は、資産総額が推定約165億円で「世界で最も裕福な王族15人」にランクイン。
だが目立った産業がないスワジランドは、周辺国と作る関税同盟からの配当金が歳入の柱で、国際社会の経済支援も受ける。
外交筋によると、王族予算は国家予算の2・5%に当たる約25億円。その一方、国民の7割が1日1ドル(約83円)以下で暮らす。』
スワジランドと言えば、2010年に開催されたサッカーワールドカップの開催国、南アフリカにある王国と言っても過言ではないだろう。
そのスワジランドの国王の贅沢三昧に頭に来た民衆がデモを起こしていると言う。最近はインターネットが発達し、チュニジア、エジプトから始まった民主化の波はこんな小さな王国にも飛び火していた。
スワジランドは小国で特別な産業を持たないから、ほとんどの日本人に知られていない。
そのスワジランドの国王が贅沢三昧をしているなんて知らなかった。国民が1ドル以下で暮らしている中、日本円で何億円と言う金は途方もない。
しかも、石油か何か鉱物資源で国が潤っているならまだしも、関税同盟からの配当金が歳入の柱だなんてね・・・。 それで王妃が少なくとも13人はいて、それぞれに贅沢三昧をさせているなんて・・・。実際はもっといるかもしれないしね。
18歳で国王になり、司法、立法、行政の全権を握っていれば、発想も普通でなくなるわな。しかし、現在のような時代になっても、国王一人が国の全てを握っているなんてビックリ。ここまでの絶対君主っているんだね。
でも、そんなスワジランド王国で国王に反旗を翻したデモが発生。これはかなり大きい事件だろう。絶対君主である国王に逆らったら、冗談抜きに命が危ない。
それでもデモが起こると言うことは、かなりスワジランド国民の不満が溜まっていると言うことだろう。
南アフリカ共和国やモザンビークなど周辺諸国も、少し対応を考えないといけないのでは?
スワジランドについて書かれた本はほとんどないけど、ここに少し触れられています。