僕はキャッシュレス推進派だ。
今みたいに、電子マネーやバーコード決済が広まる前から、払える物は全部クレジットカードで払っていた。
ポイントが貯まるのと、現金を持ち歩かなくていいこと、社会的信用(信用スコア)の構築。
デメリットは無いと思っている。
現金派の人と話をする時、僕は内心理解はしないけど、否定はしない。
別に自分が便利だと思うことを押し付けるほどお節介でもないし、余計な軋轢を生む必要もない。
ただ、現金派の人の理由はどうしても根拠に乏しく、正直「よくわからないけど不安」が根底にあると思ってしまう。
あと、借金が嫌だっていう意見もよく聞くけれど、それを言うと車とか家のローンだって出来なくなる。
確かに一時的な借金かも知れないけど、金利どころか逆にポイント還元がある。
感情論とまでは言わないけど、合理性は乏しいと思う。
あとは、災害時は現金じゃないと使えない説。
別にキャッシュレスにするからといって、現金を持たないわけじゃない。
僕は財布の中にいつも決まった額だけ入れている。
それは突発的に現金が必要になった時のため。
でも、決して否定はしない。
僕は割と小説を読む。
一時期思い立って、全部Kindleで買うようにした。
Kindle一つで何冊もの本を持ち歩ける。
栞を挟まなくても、次開いた時は続きから読めるし、Kindleを忘れてもiPhoneで読める。
それに辞書まで付いている。
家の本棚に本が積み上がる事も無いし、読みたい本があった時にわざわざ本屋まで行く必要がない。
本屋に在庫が無くてもKindleなら買えるし、なかなか手に入りにくい書物も割と手に入る。
なんだけど、結局は紙の本に戻った。
残念なことに、Kindleで買った本の中にお気に入りが何冊もある。
できれば、紙の本として買い戻したいけれど、数が多くてさすがに躊躇する。
Kindleはとてもよく出来た電子リーダーだと思った。
間違いなく便利。
だけど僕は、紙の本を読みたかった。
読んだ本を本棚に並べたかった。
非合理的。
便利だから合理的。
でも、合理的だから良いなんてことはない。
現金で支払う安心感。
紙をめくる安心感。
デジタルでは響かないものはきっとある。