土曜日の朝、

いつも通っている心療内科へ行こうとしました。


年内に印鑑を持っていかないといけなかったのさ。


外はちょー寒かった。


雪が舞っていた。


多分いけると思ったんだけど、

病院は休みだった。


少しだけ、

そんな気もしてた。


まぁでも、

ちょっと外の空気を吸いたかったし、

閉まっててもいいや、

と思って、

確認しなかった。


マンションを出て5秒で後悔したけどね。


もちろん寒過ぎて。



で、

せっかくなので、

違う病院に行きました。


近くに整形外科があったのです。


あばらがね、

痛みが一向に治まる気配を見せなかったので、

ちょっと診てもらおうかと。


あばらなんて、

病院に行っても仕方ないと思ってたけど、

最悪の年越しを想像して、

ちょっと怖気付いたさ。


だって、

それくらい痛かったんだもん。


だって、

チキン野郎なんだもん。



病院に、

患者さんは誰もいませんでした。


まぁ、

外観からしてそんな感じではあったけど。


外来が余程珍しいのか、

僕が問診票を書いている間に、

看護師が大声で先生を探しているという事態。


まぁ、

土曜日だし。



しばらくして、

診察室に通される。


何故か診察室の扉がオープンのままだが、

まぁ、

気にしない。


中には、

間違いなく今来たばかりのオッサンが、

にやにやしながら座ってました。



部屋の中で転倒して、

テーブルの角であばらをぶつけたこと。



ガチャピーン!!


という音がしたこと。


それからというもの、

寝返りを打つことさえ苦しいこと。


自転車を漕ぐのも辛い。


目薬を点そうとするだけで痛むこと。


精一杯、

伝えましたが、

うまく伝わりませんでした。


オッサンは、

にやにやしながら、

僕の醜い体を眺め、

少しだけ触り、

特に外傷はない、

とのこと。


うむ。


外傷が無いことぐらい知っている。


そんなことは鏡を見ればわかるのだ。


で、

案の定、

「一応」レントゲンを、

という話になり、

僕はレントゲン室へ行くことに。


そこでまた、

看護師がレントゲンの先生を大声で探し始める。


見付からないのである。


レントゲンの先生が見付からないのである。


大きな建物でもないのに!


看護師が仲間の看護師にも訊く。


しかし、

レントゲンの先生の所在を、

誰一人知らないのだ!!


あまりにも事件の香りがぷんぷんとする。



僕は30分以上待ちました。


待ったら、

待った甲斐がありまして、

レントゲンの先生が見付かったようです。


あたかも、

今まで、

誰も使っていない資料室でAVを観てました。

みたいな顔してやってきました。


30分以上待って、

レントゲンは5分で終わるっていう、

病院のあるあるネタ。


で、

再び診察室。


撮れたてほやほやのレントゲン。


相変わらずオッサンはにやにやしている。


僕も自分のレントゲンを見たが、

いまいちよくわからない。


まぁ、

当然か。


内科のオッサンは肋骨の個所を指差しながら首を傾げていたが、

僕はそんなことよりも、

下腹部にある黒い影の方が気になった。


まぁ、

何も言われないってことは、

ただの黒い影なんだろう。


黒い影なんて、

気にしてもロクなことが無い。


恋人のケータイのようなものなので、

忘れることにした。


で、

結局、

あばら、

何も無いそうです。



キミ、ホントに痛いの?


的なノリでした。



あら、そう。



いや、

絶対ヒビ入ってるって!


骨に異常が無くて、

内出血も無くて、

外傷も無いのに、

こんなに痛い方が逆に無くね?


と思ったが、

僕の脳内は、

既にあばらのことよりも治療費のことでいっぱいだった。


まぁ、

治療費もなんとか許容できる範囲だったので良しとする。


イマイチ納得が行かないが、

少なくとも折れた骨が肺に刺さってはいない。


余程無理しない限り、

痛みが酷くなることも無さそう。


うん。


まぁ、

良しとするか。



そんなクリスマスの朝でした。