【Staff monthly blog】対策型内視鏡検診 | 千曲中央病院Blog

千曲中央病院Blog

千曲中央病院スタッフによる日々の出来事

胃がんに罹患する人は50歳台以降に多く、最新の2020年のデータでは男性は7万5128人で4位、女性は3万4551人で4位です。総数では大腸がん、肺がんに次いで3位になります。


対策型胃検診(X線、内視鏡)は公費を投入して胃がんによる死亡率を低下させることが最大の目的です。健常者を対象とするため有害事象が起きないよう高い安全性が求められます。


対策型内視鏡検診はこれまで長野県内では、須高地区、長野市、中高地区、上伊那地区で行われています。長野県健康づくり事業団による2023年の集計によればX線検診受診者数34,510人中、発見胃がんは22病変(0.06%)でした。一方内視鏡検診受診者数3,535人中、発見胃がんは8病変(0.23%)でした。胃内視鏡検診は、X線検診に比べて胃がんの発見率が高いことがわかります。


これまで千曲市と坂城町では胃がん検診はX線検診が行われてきましたが、令和6年8月1日から内視鏡による胃検診が開始となりました。実施医療機関は当院を含め千曲市、坂城町の8医療機関です。医療機関の詳細は市報(令和6年7月、No.250)でご確認ください。実施期間は8月1日から10月31日までの3か月間ですが、より早期での胃がん発見が期待されています。早期の胃がんであれば内視鏡治療で治癒する可能性が高くなります。


対策型胃内視鏡の対象は50歳以上の方で2年に1回となっていますが、以下に該当する方は受けることができません。

①今年度、人間ドックなどや市の胃がん検診(バリウム)を受けた、または受ける予定の人

②妊娠中あるいは妊娠の可能性のある人

③胃全摘手術後の人

④胃の自覚症状がある、または胃疾患で治療中の人(ピロリ菌除菌中を含む)

⑤疾患の種類にかかわらず入院中の人


検診では原則として鎮静剤・鎮痛剤は使用しません。のど・鼻腔への局所麻酔のみで行いますが、使用を希望する場合は予約の際に各医療機関にお問い合わせください。また鎮静剤・鎮痛剤を使用した場合、当日は自動車、バイク、自転車の運転は危険ですのでしないでください。
 

 

K.Y.