自転車で日本うろちょろしてくる。-081118_1402~0001.JPG
※画像は後々添付します。

今日はいよいよ高知市内に突入する。
久しぶりに街中に行けると思うとウキウキが止まらない。

27番神峯寺から次の28番大日寺までは約40km。
大日寺を越えれば、南国市という高知市のすぐ隣の市だ。
「南国市に入ればもう都会だよ」と宿のおばちゃんが言っていたので、今日は山越えや遭難の心配はないわけだ。
これほど幸せなことがあろうか。

午前中のうちに28番大日寺、29番国分寺寺を打てた。

30番善楽寺までは緩やかな坂道になっていたがそんな大した坂道ではなかった。
30番寺でお昼にしようと思い、寺内のベンチでおにぎりを食べていた。

「…隣…いいですか…?」
おじさんの歩き遍路さんだった。

うろ「あ、どうぞどうぞ。」

「…お昼ですか?」

うろ「貧乏なんでレストランにも入れませんよ。あはははー。」

「そうですか…。いや…私も今日は市内に宿とってるから時間が余っちゃって…時間調整してるとこなんです…。…学生さんですか?」
うろ「いえ、社会人ですよ~」

「じゃあ会社クビになって回ってるんですか…?」

うろ「…!?…いや、クビになったわけじゃないですけど…?」

「いやね、お恥ずかしい話…私会社クビにされちゃって…それからウツになってしまってね…それでお遍路はじめたんですよ…」

うろ「…そうですか…」


…重い。
ここで「そうですか」以外の返答があるなら誰か教えてほしい。

なんか若干影のある感じの人だなぁとは思ってたが…。
それにしても空気が重い…。
私今、1日で3回しかないお楽しみタイムなんだけどな…。

でも私も身内にウツの人がいたし、他人ごとでもないので、ポツポツ話を聞きながら食べた。

愛知から来たというその人は、お遍路にかなり期待していた。
「お遍路を結願すれば、きっと何もかも上手くいくようになる気がするんですよね…」
あんまり期待しすぎてもなぁ…と思ったが当然言わない。

急にふらっと立ち上がった
「…ちょっと待ってて下さいね…」
しばらくして戻ってきた。
「これ話聞いてもらったお礼です…」
缶コーヒーとここ善楽寺の御守りをくれた。

うろ「そんないいのに…ありがとうございます…頑張って下さいね!きっと結願したら願いかないますよ!」
言った後に
「あ、ウツの人に頑張ってって言ったらダメやった」
と思い出した。
でもその人はにこっと笑って去っていった。

宿の情報ノートとかで「ウツで遍路はじめました」みたいなウツ遍路さんの書き込みは結構よく目にしたが、実際に会って話したのは初めてだった。
ウツはなかなか治りにくいし、なにより家族への負担が大きい病気だ。
あの人もしかして家族に迷惑かけまいと、家を出てお遍路してるのかな…。


…まぁ私が色々考えても仕方がないので次いこ、次。

次の31番竹林寺は五色台という高台の上にあった。
紅葉がキレイな寺だと噂を聞いていたが、なるほど赤々とした紅葉と仏閣のコントラストが素晴らしい。
「お釈迦が生まれてお釈迦になるまで」という読み物的石碑があり、興味深かった。

今日はここで打ち止め。


市内在住の大学時代の友人の家に泊めてもらうことになっているので、高知駅へ向かう。
待ち合わせ時間まで駅近辺をぶらぶらウィンドウショッピング。

高知の人って…本当に坂本龍馬のコト好きなんやなぁ…。
なんかいたるところに坂本龍馬の文字がチラついている。

ふと、ある店で赤ちゃんのよだれかけを見ていた、プーさん、ミッキー、スヌーピーに混じって龍馬のよだれかけがあった。
もうキャラクター扱いなのね…。
これはウケたので甥っ子へのプレゼントに買った。

他にも坂本龍馬スポーツタオル全12色再入荷!!とか書いてあったのが面白かったので、ドピンクの龍馬タオルを買った。

その後友人と落ち合い、「葉牡丹」という居酒屋に連れていってもらう。
かなりレトロな雰囲気の店。
昨日の粗餅食と比べたら信じられないほど豪華な料理。
特に手羽先がむちゃくちゃ美味しかった!

なんか高知では有名な店らしいので、高知に行った時はぜひどうぞ!