ブラームス「スケルツォ」#3 | 心と体をラクにするピアノ奏法

心と体をラクにするピアノ奏法

ピアニストでピアノ講師の荒井千裕が
ピアノの奏法、呼吸法、身体の使い方をお届けします。


一回目のレッスンの時には、「これすぐ上がるかも?」なんて思ったのに、ところがどっこい!です(笑)。
ま、私自身も練習するだに崩れていくというか、どんどん弾けなくなっていくし、エレノア先生も、どんどん要求する内容が深くなっていく感じ。
一つのことを理解・実行できるようになると、その次がまだまだあるわけね~。ま、そりゃそうだ。


今日は、いやしかし、大爆笑させられまくり。
朝一だってのに、エレノア先生、テンション高すぎ!

注意されて弾かされてる時に横で面白いこと仰りまくりで動作も凄くて、私、噴出してしまって弾けない始末。
弾きながら大爆笑してる私。
それを見て動作・声が更に大きくなる先生。

この曲、結構体力使うんですけろ(笑)。。。

もう、一回目に通しで弾かされた時点で私、汗噴出しまくり。

あぁ、長袖なんて着ていくんじゃなかった。
絶対にレッスンの時って熱くなるんだから。

袖まくりまくって、ぜぇぜぇ言うてる私。
こんなじゃ、「マゼッパ」のレッスンなんて、シンデマウかも。


今日は主に・・・

「スケルツォ」とはなんぞや?

ってこと。
「スケルツォ」という言葉の意味だけ並べるのは簡単だけども、
「ブラームスのスケルツォ」とはなんぞや?ってこと。


このスケルツォの面白さは、<リズム>にあると。

リズムの突然の変化。

特別面白い?変わったリズムが出てくるわけじゃない。

でも、3拍子の中で2拍子感覚のフレーズがちょっこし出てきて
ハッ!とさせられたかと思うと突然、弦楽器の優雅な演奏のようなフレーズに移ったりする。

その面白さを出す。
つまり、それぞれのカラーを極端に変えること。
わかって弾くこと。


あとは、フレーズの長さ。

冒頭などは、ショート・フレーズが二回(ファソミシッ)が続く。
それも、その間には不思議な休符。
そこは、先に行きたいのに突然腕を掴まれて止められる・身動きできなくなるものがある。

次のフレーズに入る時はゆっくりゆったり呼吸じゃなくって、瞬時の呼吸。

何が起こる?何が?とせきたてられたかと思うと、それは予想を打ち破られてロング・フレーズに入る。

可愛らしいフレーズがあったかと思うと、突然低音で、まるでティンパニが叩くような強烈な音が出てくる。
そこは、ただフォルテだとかアクセントだと思って手首で弾いてもインパクトがない。
そこは肘を使わなきゃダメ。
肘も、どう使うかが問題。
ペンネは、肘が前に出て手首を助けているけれど、こういう時は外に出す。

あ~ほら、ペンネ、優雅だそれじゃ。
そんな呑気に外だし(肘)してても意味ないよ。
超高速で!


トリオ2の2拍子感覚になる和音も、そのリズムの面白さを出すには肘を使わないと出てこない。

ペンネは肘を使っているつもりで、でも、体全体で肘を助けて上げているんだよね。
体を使うのはいいけども、ココは、まず肘。
そして、ココは肘外だしじゃなく、ストレートに前に押し出し!
(相撲の技か?笑)


それから、
c0548ac0.jpg

ここ、青○の休符の後の付点二分音符二つはSit !!!

Sitだよ。
ショパンのSitと違うよ。
ブラームスだよ。
ブラームスのあの体型を考えてご覧よ。
でっぷりしててね、あの体でSitするんだよ。
どかーんとね!
だから、ココは、その和音を弾いたら手首を上げちゃダメ。
手首がSit。



まま、総じて良くなってるよ。
仕上げなさい。

で、次は何見てくるの?



「あ・・・・あの・・・マゼッパ・・・・


あぁ、そうだったわね。
でもま、先にコレを仕上げてからね。



ぐわ~~、「マゼッパ」が近づいてる~~~・・・(汗)
未だ、弾きなおしが一杯なんですけど・・・