ブラームス「スケルツォ」#4 | 心と体をラクにするピアノ奏法

心と体をラクにするピアノ奏法

ピアニストでピアノ講師の荒井千裕が
ピアノの奏法、呼吸法、身体の使い方をお届けします。


前回のレッスンで、わかったような気がしていたのは、どうやら錯覚だったようで、今日は、はっきりわかった。


この「スケルツォ」の性格が。



 これも、呼吸と歌だよ。

 ペンネのこの「スケルツォ」がイマイチ面白くないのは、
 腕の使い方が悪い。
 1拍目のアクセント音の弾き方が、音がダメになってる。
 アップだよっ!

 沈ませるのは、sitのところだけ。

 打鍵と同時、瞬時に向こう側に押し出しだよ。

 「ファソミシッ」や左手の「シドラファッ」なんかも、
 最後の音が押し出しなだけじゃなく、一音一音それぞれが、
 素早く軽く押し出し。



中間、トリオ1、トリオ2は良し。

一番最後の和音のところ。

ココの腕の使い方も違う。


ペンネは手の形が緊張しすぎていて、体で移動してる。
(ババン!ババン!ババン!バン・・・バン・・・って終わる最後の最後のところ)

体じゃない、まず腕。
腕が横に素早く、平行移動で2拍目の高音の和音を打鍵と同時にアップ!

その動作ができるようになったら、体で助けてあげてもいい。




それから、ペンネは、楽譜の通りの強弱で素直に弾きすぎだから、そんなに疲れちゃうんだよ。


いつも、弾き終わるとはぁはぁ言ってるじゃない(爆)。


   だって、しんどいんですもの・・・


いくら、フォルテでクレッシェンドでフォルテッシもで長いクレッシェンドでアッチェルランドで・・・って言っても、最初からそんなにクレッシェンドかけてたら、そりゃ、息持たないよ。


もっと、強弱の幅を広くとってあげなさい。


こんなフォルテばっかりの曲なら、クレッシェンド前のフォルテは少し緩めるくらいでいい。
次のフォルテッシモに向けてのクレッシェンドは、そんなに大きくしなくてもいい。


もっと効果的に強弱つけなさいよ。








うん、まぁ、良くなってきたよ。


 これもまだまだですね?


あぁ、もう一回はやってきなさい。
でも、「マゼッパ」の用意ができたら、「マゼッパ」でもいいよ。


   げ・・・そんな、わかりませんって(汗)