第23回楠公研究会「楠公旗掛松と藤井寺合戦〜楠公父子に受け継がれた智略」は、盛況裡に開催させていただきました。
 
 

 
 
今回は、森副住職様の格別なお計らいを賜り、御本堂内にて御法話をいただきました。
また、御本堂奥の宝物殿も拝観、また、非公開の後醍醐天皇の綸旨や楠木正成公、楠木正儀卿の真筆等、特別に拝見させて頂きました。
 
特筆すべきは、大楠公直筆の非理法権天旗がここに現存している事。
戦後の学説では、非理法権天という言葉は、江戸期に創作された、などという定義が罷り通ってしまっています。
しかし、実際には、大楠公直筆の旗印が存在しているのです。

 
 
境内には、藤井寺合戦の折、小楠公が旗印を掲げた松も現存。
 
 
正成、正行、正儀3人の忠義の心によって、三つ葉の松葉が現れるようになったそうで、私も、三つ葉をいただき感激でした。
 
 
この度の森副住職様のお心尽くしの御厚遇に、心より厚く深謝申し上げます。

 
 
今回、特に重視したのは、小楠公の事跡について。
小楠公は僅か23年の一生であった為に、その類いまれなる才知について認知度が低くなりがちですが、実は、父の正成公に勝るとも劣らぬ、智・仁・勇の優れた叡智溢れる人物でした。
実際、藤井寺合戦に於いても、正行は、敵軍七千の細川軍を僅か五百の手勢にて易々と打ち破っています。
続いての渡辺橋義戦も言うに及ばず。
そして、この才知は、当然ながら、父・正成が子・正行に授けたもの。
父から子へ、そして、子々孫々へと家訓家伝を継承していく事の大切さを、楠公旗掛松は私共に語り続けています。
 
研究会終了後は、有志にて懇親会を行いました。
今回は、非常に貴重な秘宝を拝見させていただけた事に、皆様、感激覚めやらず、その思いを共有し合いつつ、親睦を深められました。
 
 
 
寒気到来の中、遠路お運びくださいました皆様に、そして、御厚遇を賜りました副住職様に、厚く深く御礼申し上げます。