今や日本全国で走っているジョイフルトレイン。
2008年10月、仙台・宮城デスティネーションキャンペーンに合わせて、運行を開始した『リゾートみのり』もその1つです。
運転区間は仙台~新庄、車両はお馴染みのキハ40系、全車指定3両編成で運転されますが、閑散期は2両へと減車されます。
まずは外観。
リゾートしらかみ くまげら編成やリゾートうみねこと似ています。
前面のV字状のゴールドの装飾は仙台では有名な武将、伊達政宗をイメージしています。
ゴールドは沿線の稲穂、あずき色で漆のような独特な色は紅葉をイメージしています。
この配色、結構かっこよくて重厚感はセンスがあります。
次は車内。
座席配置は2+2、シートピッチは1,200mmです。
改造車ですが、窓割りが合わせられているのはJR九州のこれやこれと違って、さすがだと思います。
その窓も大型のものに交換されており、縦方向に長く、見晴らしがかなり良いです。
座席はE257系で使用されているものとほぼ同型ですが、向かい合わせでの利用を考慮に入れているせいかグリーン車並のシートピッチになっており、収納式テーブルが用意されています。
特急と同等の標準的な装備を有していますが、前後間隔が広すぎるが故に、背面テーブルやドリンクホルダーは腕をグッと伸ばさないと届かないので、やや使いにくい印象です。
広さとのトレードオフでしようか。
肘掛けの部分は木目調かと思いきや、木が使われていて、天井の間接照明は吊り下げ式のパーツに木目調と、良いところが結構ありました。
ジョイフルトレインらしく前面展望が出来るようにフリースペースが設けられています。
もちろん両先頭車にあるので、後面展望も楽しめます。
沿線の鳴子はこけしで有名なことからJR東日本の乗務員を模したこけしが置かれていました。
この辺りは遊び心があっていいですね。
乗車記念のポストカードに押すスタンプがあります。
フリースペースにはリゾートみのりのクッションや絵本が置いてあります。
あまり活用されている感じはなく、車内販売のワゴンを置く場所になっていました。
最後に。
この列車、あまり混んでるイメージがありません。
沿線には日本三景である松島がありますが、松島駅から瑞巌寺や遊覧船乗り場までかなり遠いので、追加料金を掛けてまでこの列車に乗る人はほとんどいないでしょう。
松島観光へいらっしゃる方は東北本線ではなく、仙石線の松島海岸駅を使うのがベストなので、ご注意ください。
陸羽東線は「奥の細道湯けむりライン」と呼ばれ、温泉が多く、特に鳴子温泉駅は温泉宿が集中する場所でもありますが、仙台近郊にある秋保温泉ほどの知名度はありません。
鳴子峡は紅葉シーズンは賑わいますが、それ以外はのどかな場所です。
逆を言えば、紅葉以外ではそれほど混んでいない場所でもあるので、温泉で静かにゆっくりにするには穴場スポットかもしれません。