◆地雷グリコ/青崎有吾

射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。(カドガワストアサイトより)


読了。

トリプル受賞(本格ミステリ大賞・日本推理作家協会賞・山本周五郎賞)して、直木賞候補になりました。ちょうど読んでる間に直木賞候補になっていた。


小さい頃から遊んできたゲーム(グリコ・坊主めくりなど)に特殊ルールを付加して勝負をするのですが、ちょっとルールを追加するだけで、だいぶゲームがややこしくなります。特殊ルールについての解釈だけでなく、相手の出方(思考)を予測することやルールの盲点を利用することでよりエキサイティングなゲームになります。


わたしは、相手の出方を先読みしたり、駆け引きしたり、「Aの場合はこうなる。Bならこう」とか考えることが全くできないので…そこは「こういうものなんだな」と深く考えずに読んでました。

これ、プレイヤーも頭使うけど、ゲームを考案した人も審判も相当頭がよくないといけないですね。ちゃんと理解しないと勝ち負けの前にゲームが成立しないわ…。


真兎はじめキャラが立っているのもいいし、こういうタイプの話が好きなのもありますが、面白かった〜。

今年のおすすめの一冊になりそう。

「本格」とはちょっと違うけれど。