鏡餅 飾り方

 


三種の神器または心臓を形とったとされる、丸い餅を使用する。



一般的には、大小2つの平たい球状の餅とダイダイが使用されるが、地域によっては違いがあり、餅が三段のもの、二段の片方を紅く着色して縁起が良いとされる紅白としたもの(石川県で見られる)、餅の替わりに砂糖で形作ったもの、細長く伸ばしたものを渦巻状に丸めてとぐろを巻いた白蛇に見立てたものなど様々である。また現代ではダイダイの入手が難しい場合にウンシュウミカンで代用するケースも見られる。



また、三方(さんぼう)に半紙を敷き、その上に裏白ウラジロ。羊歯(しだ)の一種)を載せ、大小2つの餅を重ね、その上に串柿・干しするめ・橙・昆布などを飾るようになっている。鏡餅の飾り方には地域によって様々であり、串柿が無い地域や、餅と餅の間に譲葉を挟む地域、昆布とスルメを細かく切ったものを米に混ぜて半紙でくるんだ物を乗せる地域などもある。



近年は、家庭内に飾ることの利便性と、後で食べる際の衛生面を考えて、鏡餅が重なった姿を型取ったプラスチック(ポリエチレン)の容器に充填した餅や、同様の容器に(個別包装された)小さな餅を多数入れ、プラスチック製の橙などとセットにした商品が多く、各製造会社より発売されている。



神仏に捧げる鏡餅を飾る場所として、床の間が最もふさわしいが、無い場合は、玄関から遠い、奥まった位置にするのがふさわしいとされる。