神社 歴史 起源
神社の起源は、磐座(いわくら)や神の住む禁足地(俗に神体山(しんたいさん))などでの祭事の際に臨時に建てた神籬(ひもろぎ)などの祭壇であり、本来は常設ではなかった。例としては沖縄の御嶽(ウタキ)のようなものだったと考えられる。
創建が古い神社には現在も本殿がないものがあり、磐座や禁足地の山や島などの手前に拝殿があるのみの神社、社殿が全く無い神社がある。「神社には常に神がいる」とされたのは、社殿が建てられるようになってからだと言われる。
古代中国にも土地神などを祀る「社」が存在したが、屋根が付いた社を建てるのは「喪国の社」(『礼記』(らいき)郊特性)とされ、日本の社とは異なる。そのため、多くの神社に社殿が造営された背景について諸説が述べられた。社会の発展により自然から人格神へと信仰の対象が変わったためとする説、仏教寺院の影響を相互に受けたとする説、武器や貢納物(こうのうぶつ。貢ぎ物)を納めた神庫(ほくら)が先行して存在したとする説、7世紀後半以後に国家が一部の社にのみあった神庫を全国に建設したとする説などがある。
古社はそれぞれの縁起により御神体の近くに社殿を構える事が多い。新しく神社を造営するときは、適当な場所に分霊や氏神を祀った。場所の選定の仕方は様々で、縁起から選ぶ、清浄な場所を選ぶ、参拝のしやすさで選ぶなどがある。社殿を海上・山頂、現代ではビルの屋上などに祀ることもある。