大神神社(栃木市) 境内 室の八嶋 ④
当地を訪れたとされる松尾芭蕉と曾良(そら)は『奥の細道』に、室の八嶋の由緒などを曾良の言として記しているが、俳句は載せていない。しかし、後年曾良が著した『俳諧書留』(はいかいかきとめ)に、芭蕉の句として「いと遊に結びつきたるけふりかな」が記されており、これが当社の境内に句碑として建立されている。
現在見られる「室の八嶋」は、杉木立の中の掘割に、小さな祠を戴く8つの小島がある、およそ800坪ほどの庭園状の場所であり、水煙や湧き水などは観られない。8つの祠には、筑波(筑波山神社)・天満(天満宮)・鹿嶋(鹿島神宮)・雷電(雷電神社)・浅間(富士山本宮浅間大社)・熊野(熊野大社)・二荒山(二荒山神社)・香取(香取神宮)の各名神が祀られている。