アメノヒボコ 霊廟

 

 

アメノヒボコに関わる神社としては、但馬国一宮出石神社いずしじんじゃ。兵庫県豊岡市出石町宮内)が知られる。この神社は『延喜式神名帳では但馬国出石郡名神大社として「伊豆志坐神社八座」と記載されるが、これは『古事記』の「伊豆志之八前大神」とも一致することから、『古事記』編纂の8世紀初頭に遡る頃から8柱の神々が祀られていたと見られる。現在では、アメノヒボコが将来した八種神宝(やくさのかんだから)の神霊が「伊豆志八前大神」として祀られるとともに、アメノヒボコの神霊が併せ祀られている。この出石神社の創祀は、社伝を別とすると、実際にはアメノヒボコを奉じる朝鮮系渡来人の一族がその将来した宝物を祀ったことによると推測される。但馬地方では、出石神社のほかにも関係社数社の分布が知られる。