天之御中主神 神社
現在、主にこの神を祭る神社には、妙見社(みょうけんしゃ)系、水天宮(すいてんぐう)系と、近代創建の3系統がある。
1 妙見社系の端緒は、道教における天の中央の至高神(天皇大帝。てんおうだいてい/てんのうたいてい/てんのうだいてい)信仰にある。北極星・北斗七星信仰、さらに仏教の妙見信仰(妙見菩薩・妙見さん)と習合され、熊本県の八代神社(やつしろじんじゃ)、千葉氏ゆかりの千葉神社(ちばじんじゃ)、九戸(くのへ)氏ゆかりの九戸神社(くのへじんじゃ)、埼玉県の秩父神社(ちちぶじんじゃ)などは妙見信仰のつながりで天之御中主神を祀る妙見社である。妙見社は千葉県では宗教法人登録をしているものだけでも50社以上もある。全国の小祠は数知れない。
2 水天宮は、元々は天之御中主神とは無関係だったが、幕末維新の前後に、新たに主祭神として追加された。
3 明治初期に大教院の祭神とされ、東京大神宮や四柱神社(よはしらじんじゃ)などいくつかの神社が祭神に天之御中主神を加えた。
出雲大社では別天津神の祭祀が古い時代から行われていた。現在も御客座五神(おきゃくざごしん)として本殿に祀られている。出雲大社が古くは高層建築であったことは別天神の祭儀と関係があるとする説がある。