破魔矢 破魔矢の概念

 


日本では古来、呪術をかける事は少ないが、呪術に対する破邪(はじゃ)の慣習は多くある。一般に破魔矢の先が鋭く尖っていないのは、目標とする人や物自体ではなく邪魔が発する邪気・邪意・邪道・邪心等の妖気を破り浄化する用を為せばよいので、鋭利な刃物である必要が無い為である。



一般には破魔矢のみがよく流通しているが、正式には、破魔弓で射て初めて邪魔を破り浄化する効力を発揮する。一般人が破魔矢を持つ意味は、破魔弓は神や神主や破邪の能力を有する者が持って方向と力と気を定めて構え、破魔矢の所有者は破りたい魔に対する矢を提示する形で射られる、との仕組から来る。

 

 


飾り方



飾り方としては、本来はその時々の凶方向や逢魔(おうま)の方角に先を向けて配置するのが正式だが、通常言われている凶方向や神社などでの指示に従って飾っても、心の中で邪気に向けて破魔矢を射るとの意味合いで飾っても、効力を発揮すると言われている。