鳥海山大物忌神社 歴史 神階 

 

鳥海山の噴火は大物忌神の神威の表れとされ、噴火のたびに朝廷より神階昇叙が行われた。『続日本後紀承和5年(838年)5月11日の条において従五位上であった大物忌神を正五位下に1級進めていることから、これ以前に神階の授位があったことは明らかであるが、文献上の記録が無いため最初の授位がいつかは不明である。以下は時系列的に並べた神階の授与である。

 

 

· 『続日本後紀』 承和5年(838年)5月11日の条 

従五位上より正五位勳五等へ進1級の陞叙。

 

· 『続日本後紀』 承和7年(840年)7月26日の条 

正五位下勳五等を従四位下勳五等へ陞叙。前年に遭難した遣唐使船が海賊の襲撃にあった際、寡兵で海賊を撃退したが、これは同じ頃に噴火して神威を表した大物忌神の加護によるものであるとして、神封2戸の寄進と共に仁明天皇(にんみょうてんのう)の宣命が添え下された。

 

· 『日本三代実録』 貞観4年(862年)11月1日の条 

正四位下勳五等へ陞叙。また、官社に指定された。

 

· 『日本三代実録』 貞観6年(864年)2月5日の条 

正四位下勳五等より正四位上勳五等へ陞叙。

 

· 『日本三代実録』 貞観6年(864年)11月5日の条 

正四位上勳五等より従三位勳五等へ陞叙。