注連縄(しめなわ)

 


注連縄(しめなわ)は、神道における神祭具で、糸の字の象形を成す紙垂(しで)をつけたをさす。標縄七五三縄とも表記する。



 

 

現在の神社神道では「社(やしろ)」・神域現世を隔てる結界の役割を持つ。また神社の周り、あるいは神体を縄で囲い、その中を神域としたり、を祓ったりする意味もある。御霊代(みたましろ)・依り代(よりしろ)として神がここに宿る印ともされる。古神道においては、神域はすなわち常世(とこよ)であり、俗世は現実社会を意味する現世(うつしよ)であり、注連縄はこの二つの世界の端境や結界を表し、場所によっては禁足地の印にもなる。



御旅所(おたびしょ)や、山の大岩、湧水地(泉水)、巨木、岩礁の「奇岩」などにも注連縄が張られる。また日本の正月に、家々のや、玄関や、出入り口、また、車や自転車などにする注連飾りも、注連縄の一形態であり、厄や禍を祓う結界の意味を持ち、大相撲の最高位の大関の中で、選ばれた特別な力士だけが、締めることができる横綱も注連縄である。現在でも水田などで(稲妻)が落ちた場所を青竹で囲い、注連縄を張って、五穀豊穣を願う慣わしが各地に残る。