天照大神 仏教各宗派と天照大神
· 真言宗
真言宗では天照大神を大日如来と同体とし特別視していた。
· 日蓮宗・法華宗
日蓮は御書の中で自身の出身地である安房国(あわのくに)長狭郡(ながさぐん)(現在の千葉県鴨川市の大半)を、天照大神の日本第一の御厨(みくり、みくりや。東条御厨(とうじょうのみくりや))であると記し特別な思いを持っていた。日蓮は天照大神と八幡大菩薩を日本の善神の筆頭とし自身の書いた十界曼荼羅に勧請しており、その本地を釈迦牟尼仏だとしている。現在でも日蓮宗・法華宗の寺院では三十蕃神(さんじゅうばんしん)の一柱として天照大御神が祀られている姿が見られる。
昭和になると日蓮宗・法華宗各派は、日蓮が御書にて天照大神を帝釈天や梵天などのインドの神と比べて「小神」と呼んだこと、天照大神という文字が十界曼荼羅の中で鬼子母神や八大竜王などよりも下に書かれていることなどが問題視され、法華宗が不敬罪で訴えられる事件となった。