ヴァルナ(種姓)

ヴァルナ(varna、वर्ण、「色」の意)とは、ヒンドゥー教社会を四層の種姓に分割する宗教的身分制度である。共同体の単位であるジャーティも併せ、カーストと総称される。

上位からバラモンクシャトリヤヴァイシャシュードラ身分が存在し、このヴァルナによる枠組みをヴァルナ・ヴィャワスターと呼称する。

神話的起源

リグ・ヴェーダ』10:90に収められたプルシャ賛歌によると、神々が祭祀を行うにあたって原人プルシャを切り分けた時、口の部分がバラモンとなり、両腕がラージャニヤ(クシャトリヤ)となり、両腿がヴァイシャとなり、両足はシュードラとなった、という。

バガヴァッド・ギーター』4章13節ではクリシュナ(ヴィシュヌ)がグナ(要素)とカルマ(行為)を配分することで四つのヴァルナ(種姓)を生み出したと語られている。