二苦(にく)


このような精神的な苦と肉体的な苦とは、人間自身の内的な苦であるから、これを内苦といい、他人から迫害されたり、自然の力によって悩まされたりする風雨寒熱などの苦を外苦とよぶ場合もある。しかし、仏教では中心は、人間自身の苦として、たとえ外からうけるものであっても、それを内に感じてゆくところに、その立場をとるというべきであろう。